THE RAMPAGEの“頭脳”・山本彰吾さん(通称・山彰さん、愛称・やまちほさん)の連載『YAMACHIHO HENGE🍑』もついに今回でラストイシュー。

7つのHENGEの最後を飾るテーマは『THIS IS YAMASHO』!

これぞ山彰さん!という攻めに攻めまくったY3K(3000年代)なビジュアルと、アーティスト/プロデューサーの2面性を深掘りしたインタビューで、山彰さんの頭の中の宇宙へ・・・♡

※取材に際して、質問をsweet 公式X、インスタグラムで募集したところ、たくさんのご質問をいただきました。ありがとうございました!

(後半)

「ファンの皆さんの人生を彩る役目だから、

関係値のいい友達みたいな関係でいたい」

As a producer

――ではここからはプロデューサー的な立場としての質問を。

Q. ライブ作りとは具体的にどんなことをやっているのですか?

🍑「ツアーで言うと、HIROさんはじめ、クリエイティブのスタッフさんが決めてくれるざっくりとしたタイトルがまずあります。サブタイトルじゃないですけど、テーマ性みたいなものを決めて、こういうライブかなというところから決めていきます。セットリストを作って、ステージセットも相談させてもらって、バンド、ステージ構成、作り込みまでファンの皆さんとの距離感、どうやったら楽しんでもらえるかなみたいなところも間に入れ込んだり、しっかりメンバーが引き立つような演出も入れたりします。自分がアイデアを出させていただいて、ライブ制作チームのPATOさん、SEVAさんが具体的に組み込むという感じですね。『Cyberhelix』の登場や最後の曲、東京ドームの登場の仕方などのアイデアも出させてもらいました」

――演者としてのリハもあるし、ライブ制作中の山彰さんは忙しいですね。

🍑「ライブの制作期間中は本当に家が散らかります。頭の中も散らかってるし、帰ってもずっとライブのことを考えちゃうんで。なので、逃げるように(岩谷)翔吾とお酒を飲み行くんです

――『俺だけ忙しい!』みたいになったりしませんか?

🍑「多少ありますよ。リハーサルでみんながワイワイしてるところを見たりすると、『こっちめっちゃ考えてんだけどな』って思う。でもそれでいいかな。その人の役割って別のところにあるので。で、わざと人にアイデア出しを振ったりします。いいものを作ってくれたりするんですよ。僕が煮詰まってきて頭が固くなったときに、みんなの柔らかい頭で柔軟なアイデアをもらうことが必要なので、その人たちまで頭が固くなっちゃうと、固いライブしか出きなくなっちゃうんで、それでいいと思う」

――メンバーで誰に相談することが多いですか?

🍑「ステージングでいくと、(神谷)健太とまこっちゃん(長谷川慎)。究極、どっちがファンの人が喜ぶかなって迷う時にはいっちゃん(藤原樹)に聞くんです。もっと細かく、誰がここに行ってとか、こっちのお客さんをケアしてって時には(武知)海青に聞きますね。『この人なりの見せ方がもう頭にあるんだろうな』っていうのは、まこっちゃんとか絶対あるんで、この曲はまこっちゃんっぽいなって思ったらすぐ任せます。『これお願いします』って言ったら、『(鈴木)昂秀と2人でやるんでいいですよ』となる。あいつ(昂秀)は2つ返事で絶対やってくれるから(笑)。
陣さん、LIKIYAさんには、最終的に相談します。自分でも悩んで、メンバーでも悩んだりする時には『これってどうですか』っていうのを相談しますね』

――ライブ作りの時にいろんな意見が出てくると思うのですが、それを調整するのは大変ですよね?

🍑「大変です。 頭の中でこっちがいいと思ってても、あえてみんなの意見を聞く時もあるんですよ。いろんな人を巻き込んで着地させる方法もあれば、自分の中に人の意見を1回入れて、いろんなビジョン、メリット・デメリットを話した後に、じゃあこっちかなと入れる時もあるし、チャレンジ的な意味で、せっかく発言してくれたしと、その人のやりたいことを入れるのも僕の仕事だし、自分のやりたいことだけをやっても、みんなが面白くないと思うので、そこのバランスを取っていく感じですね

――そのバランス感覚はまさに天秤座ですね。

🍑「確かに。天秤してます。AB型天秤座ですね」

――そこまでやっているアーティストってほかのグループでいらっしゃるんですか?

🍑「LDHのアーティストってライブを大事にしているので、たぶん何かしらやってると思うんですけど、たとえば僕がライブを作ったり、健太がバンドリハに参加したり、陣さんが会社にしっかり筋を通すやり方をしてたりと、トータル的に作り上げてるのはTHE RAMPAGEしかいないかもですね。まこっちゃんとたっくんがやっているアパレルの『*p(R)ojetR®』(プロジェクトアール)※1も全部セルフプロデュースでやってたり、そういった意味で『THE RAMPAGEエンタテインメント』が確立しつつあると思います」

※1:『*p(R)ojetR®』(プロジェクトアール):長谷川慎さん、後藤拓磨さんが手がけるTHE RAMPAGEのアパレルブランド。

――THE RAMPAGEさんは16人と人数も多いから、いろいろな役割ができますもんね。演者としてだけでなく、意識的にそういう役割をしていこうという動きは最初からあったのですか?

🍑「最初からありました。人数が多いから自分にしかできないことを見つけようという動きがあったんですよ。グループの幅を広げるために、北ちゃん(吉野北人)はお芝居の仕事、RIKUさんは歌、(川村)壱馬はラップと、ボーカルの役割ができてきたのが始まりですね。それだったら俺らもやらないとな、みたいな感じでパフォーマーも動き始めて、龍は作曲、たっくん(後藤拓磨)、まこっちゃんはアパレルで、とそれぞれ見つけていった感じです」