――零さんが年齢や経験を重ねていくにつれ、その時その時の感情が見れるのが楽しみですね。普段、歌詞はどうやって書かれてるんですか?

「真っ黒いノートに思いつくワードを全部、バーって書き出すんですよ。『Enter』だったらもとの作品があるから、インスピレーションとしてリスペクトを込めて引用させてもらうんですけど、やっぱりラッパーとして韻をちゃんと固めたいという部分があるので、そこに韻を踏んで、文章としても意味がリンクするものを出していきます。
そういう感じでベースを作って、あとは自分の気持ちをバーッと書いていってそこに組み込んでいくこともあるし、このシングルの2曲は曲先行で作ってるんですけど、メロディーに合わせて、自分の思うフロウ(歌い回し)を頭の中で再生するんですよね。『この子音、この母音だとちょっとはまり悪いな』とか、『こっちの方が気持ちいいじゃん』みたいな感じで作ります」

――それは時間がかかりますよね。

「ポンポンポンポン行くときもあるんですよ。でも『Delete』はヤバかった…(苦笑)」

――この2曲を聴かれたときのTHE RAMPAGEさんのメンバーのリアクションはいかがでしたか?

「ぶち上げでした。普段から自分のスタンスや言葉、音楽性に共感してくれて、日頃からそういうコミュニケーションがあるメンバーに送ったら、ぶち上げでしたね。こっちが超嬉しくなるぐらい『かっこいい』って

――ソロデビューを経て、グループの活動への意識は変わりましたか?

「ソロで色々作っていく中で、まさかこんなに自分が詞を書くスキルがここまで上がってるとか思ってもなかったんです。常にTHE RAMPAGEは学びの場であるという意識がどこかであったんですよ。1人になる時を常に意識してきたし、16人でいるのが当たり前じゃないっていう。年齢とか体調とかで、『踊るのはきついな』っていう時が来るかもしれない。いつまでも永遠に16人で同じようにパフォーマンスできるわけではないし、いずれ僕自身もソロでやりたいという意思があったからこそ、そこを意識してきました。THE RAMPAGEではいろんな曲をやらせてもらって、ラップの幅も広げてくれた。今後、ソロとグループの自分の表現の違いという部分ではまだどうなるか分からないです。自由がどれだけ効くかの違いだとは思うので」

――そういった意味ではソロは完全に自由ですね?

「完全に自由です。全編ラップの曲も叶ったし…。自分のなかでもグループはかけがえのないもので、すごく儚いものだと思う。ソロは自分が生きている限り、健康な限り続きますけど、グループは自分だけの問題じゃないし、儚さを感じるくらいなので、グループの時間もすごく大事にしないとなと思うようになりました