――低音ボイスやビジュアルなど、大人の渋い色気がとても魅力的ですが、津田さんご自身的にはどういったことが大人の色気に繋がっていると思いますか?

どうなんでしょう……自分のことだからあんまりよく分からないんですけど、確かに声は低いなとは思います(笑)。

そう言っていただける機会が近年増えたので、本当にありがたいんですけど、逆に聞きたいなとは思います。どこにそういうのを感じていただけてるんですかね?

でも、ある時期から余計なことを考えなくなったのはいいことなのかなという気がしていますね。年を重ねるにつれて気にすることが減ってきて、変に考え込むのがめんどくさいから気にしないことが増えました。別に余裕があるわけでは全然ないんですけど、それが周りからは余裕があるように見えるのかもしれないですね。

若い頃はやっぱりものすごく人の目も気にしてましたし、焦りみたいなのもすごくありました。焦ってもいいことがないということを、痛い目を見てやっと理解できて「まぁ焦っても何もいいことないから、とりあえずコーヒーでも飲むか」みたいな。そういう落ち着きや余裕みたいなものが生まれたことで、そういった見られ方になっているのかなと思います。

 

――逆に津田さんは人のどんなところに魅力を感じますか?

年齢とか男女問わず、気合いが入ってる人は面白いですよね。芯が通っている人とか、何か強い信念を持っている人とか。純度の高いものを抱えて戦い続けてる人にはすごく惹かれますね。理屈抜きにして心を打ってくるなって思います。

例えば、作品でもそれぞれ好みのカラーとかあるじゃないですか。純度の高い作品っていうのはそういうものを軽々と超えてくる感じがしますし、きっと作っている皆さんの純度も高いんでしょうね。

純度の高さは人の心を本当に動かすなということを改めてここ1、2年で感じますね。

津田健次郎