サブスタンスの鉄の掟は「片方のからだで1週間、もう片方ので1週間。例外はない」。彼女が演じたスーは、エリザベスが休眠中の7日間しか活動できない。

「本当に奇妙な経験でしたよ。私が演じたスーがいるのに、同じ心を持ったエリザベスもいるんだから。デミ・ムーアとはこの演じ分けについてはあまり深く語り合わず、むしろ私達自身が親しくなることで、この奇妙な体験をシェアして気持ちも通じ合えたと思っています。それに、スーは超冷酷な女性だから、エリザベスのような情はありませんしね。人の最悪な部分をデフォルメしたキャラクターだから、正直言ってかなり苦労しましたよ」

この作品の絶賛はカンヌ国際映画祭から始まり、コメディ、ホラー的要素が強い作品には難しいとされる映画賞までも席巻。

「撮影中は不安だったんですよ。5カ月間、スタジオでおかしなことをやってたから“いったい何してんの……?”って思うことも多かったんです。でも、お披露目されてすぐに大絶賛の反響をいただき、本当に嬉しかったですね。しかも、この作品は映画館で没入するタイプの作品。とんでもないことが起きるけど、スクリーンで観ることでそこからは逃げられませんから(笑)」