好きな人ができたとき、誰しも「相手に自分を好きになってほしい」と思うものですよね。そんなときに活用したいのが、心理学のテクニック。心理学のテクニックは、恋愛だけではなくビジネスや対人関係など、さまざまな場所で活用されています。

魔法のような劇的な効果が得られるわけではありませんが、もっと自分を見てほしい、好感を持たせたい、自分のことばかり考えるようになってほしいなど、片想い中の人は知っていて損はないテクニックばかり。ぜひ参考にしてみてください!

相手に自分を好きにさせる心理学11選

好きにさせる

それでは早速、相手に自分のことを好きにさせる心理学について解説していきます。恋愛だけではなく好感を持ってほしい人相手に使えるテクニックもたくさんあるので、ぜひ活用してみてください。

好きにさせる心理学①初頭効果

初頭効果とは、「人は第一印象で相手を認識しやすい」という心理効果のこと。心理学者のソロモン・アッシュ氏が1946年に行った印象形成の実験によって提唱され、今では広く知られている心理学の一つです。

最初の印象は、人の心に深く残るもの。そのため、第一印象がいいほど、その後の印象も良くなります。誰かに会ったとき、人はたった6秒で相手の印象を決めるといわれているため、最初が肝心!

男性も女性も、常に誰かに見られていることを意識して髪型や服装、表情に気を配ることで、良い第一印象を持ってもらえるでしょう。

好きにさせる心理学②メラビアンの法則

心理学者のアルバート・メラビアンが1971年に提唱したメラビアンの法則も、振り向かせたい相手がいるときに活用したいテクニック。

メラビアンは、人がコミュニケーションを図る際、「言語情報7%」「聴覚情報38%」「視覚情報55%」という割合で影響するということを示しました。たとえば、「楽しい」といいながらも不満そうな表情をしていたら「本当はつまらないのかもしれない」と受け取りますよね。

言葉や態度、表情に矛盾があった場合、人は視覚情報に大きく影響されます。好きな人の前では緊張してしまうかもしれませんが、笑顔や柔らかい表情を心がけるのがオススメです。

なお、メラビアンの法則は「見た目が大切」と誤解されることも少なくありませんが、これは間違った解釈。見た目だけではなく、話し方や伝える言葉も大切なので、好きな人と話すときはしっかりと意識しておきましょう。

好きにさせる心理学③ネームコーリング

ネームコーリングは、恋愛だけではなくビジネスでも活用できる心理テクニック。人と話すとき、意識して相手の名前を呼ぶようにすると、好感度をアップさせることができます。たとえば、「◯◯くん、おはよう」「そういえば、この前◯◯くんが言ってた話なんだけど……」など。

人間は、無意識に自分の名前を好むことがわかっています。ざわざわしていて会話がよく聞き取れない場所でも、自分の名前だけははっきり聞こえるという経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。

人は自分の名前を呼ばれると「この人は自分に好意を持っているのかも」と感じる傾向にあるため、好きな人の名前はどんどん呼びましょう。ただし、不自然になるほど過度に呼び過ぎるとわざとらしくなってしまうため、あくまで自然に呼ぶのが大切です。

好きにさせる心理学④笑顔の返報性

好きにさせるためには、笑顔を見せることも大切です。アムステルダム大学のアニーク・ヴルート氏が、見知らぬ人に声を掛けて表情を分析する実験を行ったところ、笑顔で声を掛けた場合は64.9%の人が笑顔を返し、無表情で声を掛けた場合は64.7%が無表情を返すという結果に。

そもそも、人は笑顔を好みます。いつも怒った顔や困った顔をしている人よりも、笑顔でいる人のほうが声も掛けやすいし、好感を持ちますよね。

自分が笑顔でいれば、相手も笑顔を返してくれる確率が高くなります。ニコニコ笑って、「この人といると笑顔になれる、楽しい」と思ってもらえれば好感度もアップするでしょう。

好きにさせる心理学⑤好意の返報性

笑顔だけではなく、好意も返ってきます。つまり、好きという気持ちを向ければ、相手からも好意が返ってくるということ。これは、異性間でも同性間でも起こります。

男性が「もしかしてあの子、俺のことが好きなのかな?」と勘違いをすると、そこから気になり始め、本当に好きになってしまうことも。

好意の返報性は、まだお互いの関係が深まっていないときのほうが効果的だといわれています。気になる彼がいるなら、軽い好意を向けてみると、好意が返ってくるかもしれません。

好きにさせる心理学⑥ミラーリング効果

ミラーリングとは、相手と同じ仕草や行動、言動を真似するコミュニケーションのこと。同じ行動を取ることで、相性の良さを感じてもらうことができるというテクニックです。

まずは相手のことを観察してみましょう。そして、好きな人と動きやジェスチャー、態度を合わせてみます。ミラーリングは、相手にわかるように大袈裟に行うと逆効果になってしまうこともあるため、自然に行うことが大切。同じ飲み物を頼む、歩調を合わせる、同じタイミングで休憩を取るなどです。

好きにさせる心理学⑦スリーセット理論

スリーセット理論とは、人が相手の印象を決めるとき現れる心理プロセスのことで、「人は相手と初めて会ってから、3回目までで相手の印象を決める。そして、決めた印象は固定され変化しない」というものです。

人は、無意識に以下のような流れで相手の印象を見極めています。

  • 1回目に会ったとき:見た目などで第一印象が決まる
  • 2回目に会ったとき:1回目に会ったときの印象を再確認する
  • 3回目に会ったとき:1回目と2回目に会ったときの印象を確認し、固定する

初頭効果の項目でもご紹介した通り、第一印象は大切ですが、そこですべてが決まってしまうわけではありません。

イギリスのセントアンドリュー大学が行った男女を対象にした実験では、被験者の女性に対し、男性の印象を3回に分けて調査。最終的に、女性は男性にどのような印象を持つのかを調べました。

1回目に会ったとき、男性はわざと女性に嫌われるような態度を取ります。2回目に会うときには「実は過去につらい経験をして、人と接するのが得意じゃないんだ」と告白します。3回目では、1回目のときの態度を謝罪し、とても優しい態度を取ります。

すると実験の結果、9割の女性が「とても好感が持てる」と男性を評価。第一印象は最悪だったはずが、最終的には良い評価になったのです。

第一印象で失敗してしまったな、と感じている人は、2回目と3回目が勝負。気合いを入れて挽回しましょう!

好きにさせる心理学⑧ゲインロス効果

ゲインロス効果とは、プラスとマイナスの変化量が大きいほど、人の心に与える影響も大きくなるという心理効果のことです。ゲインとは「プラスの影響」、ロスとは「マイナスの影響」を指しています。

たとえばドラマや漫画などで、最初は嫌なやつだと思っていた人が、実はすごくいい人だったことがわかるシーンを見たとき、「なんていい人なんだ!」と過剰に高く評価してしまった経験がある人もいるのではないでしょうか。

最初のイメージとのギャップを大きくすることで、相手の心に与える影響も大きくできるのです。いつもとは違うファッションをしてみたり、今まで見せたことのない一面を見せてみたり。ギャップを活用して、好きな人を振り向かせましょう。

好きにさせる心理学⑨ランチョンテクニック

好きな人ともっと親密になりたいと思っているなら、ランチョンテクニックを活用してみましょう。ランチョンテクニックとは、一緒に食事をすると相手に好印象を与えられるという効果を利用したテクニックのこと。

人は、食事前よりも食事中のほうが相手に対する好感度が高くなることが、心理学者のグレゴリー・ラズラン氏が行った実験でわかったのです。

美味しいものを食べると、ポジティブな気持ちになるもの。料理はもちろんのこと、一緒にいる人、話題に対しても好感を持ちやすくなります。

ランチョンテクニックを利用するときは、好きな相手の好みの料理を聞いておくのがオススメ。お店の雰囲気は話したい話題や、二人の関係性に合わせるといいでしょう。あまりかっちりしたお店だと、緊張してしまう可能性もあるので、ある程度ざわついているお店のほうが安心かもしれません。

好きにさせる心理学⑩ウインザー効果

好きな人にもっと意識してもらいたいけど、でも自分からアタックするのは苦手という人は、ウインザー効果を活用してみましょう。

ウインザー効果とは、「本人が発信する情報よりも、第三者が発信する情報のほうが信頼されやすい」という心理効果のこと。インターネット上で見られる商品レビューや口コミを掲載するサイトでもウインザー効果が利用されています。

なぜこのような効果が起こるかというと、「利害関係のない人の情報は信頼できるから」ということが理由であるといわれています。たとえば、洗剤が欲しいとき、洗剤を販売しているメーカーの公式ホームページを見るよりも、外部のサイトの口コミをチェックするという人も多いでしょう。利害関係のない人の言葉は裏がないと考えられ、信用しやすいのです。

友達や知人など、第三者からあなたがいい人であるということを、彼に伝えてもらいましょう。

好きにさせる心理学⑪ピーク・エンドの法則

ピーク・エンドの法則とは、最も感情が動く「ピーク」と出来事が終わる「エンド」の記憶によって、全体的な印象が決まるという法則のことです。

たとえば映画では、一番盛り上がるシーン(ピーク)とラストシーン(エンド)によってその作品の印象が大きく左右されますよね。最初は退屈だったとしても、徐々に面白くなり、最終的には感動して泣いてしまうほどの内容であれば、その映画の全体的な印象は良いものになるでしょう。

恋愛でピーク・エンドの法則を活用するときは、去り際が大切。時間ギリギリで慌てて立ち去るよりも、しっかりとお別れするほうが、相手に良い印象を残すことができます。

「今日はありがとう、楽しかった」と笑顔で感謝を伝えたり、振り返って手を振ったり、その日1日がいい日だったな、と思えるような去り際にしましょう。

心理学のテクニックで気になるあの人を好きにさせよう♡

片想い中は、どうすれば相手が自分のことを好きになってくれるかと考えて、落ち着かない気持ちになってしまうもの。そんなときは、この記事でご紹介したような心理学のテクニックを活用すれば、二人の距離を縮めることができるかもしれません。

心理学を生かした恋愛テクニックは、男女関係なく使えるものも多いので、ぜひ活かしてみてください♡