旬な映画をsweetの辛口ライターたちが星付けチェック!今回は、甘くてほろ苦いケーキをきっかけに距離が縮まっていく——切なくも美しい映画『彼が愛したケーキ職人』をご紹介します。
Checker’s List
金子裕子……美男大好きライター。美しくなければ男じゃない!が信条。
東郷葉月……ママさんライター。サブカル大好きな割に暮らしぶりはロハス。
よしひろまさみち……おかまライター。男子に甘く女子には厳しい。
★★★……観なきゃ罪レベル!
★★☆……お時間あればぜひ〜
★☆☆……評価人視点でダメ映画
『彼が愛したケーキ職人』
story:ベルリンのケーキ職人トーマス(T・カルクオフ)は、エルサレムから出張のたびに来店するオーレン(R・ミラー)と恋仲に。ところが突然オーレンから連絡が途絶え、調べてみると彼は事故死していた。
監督:オフィル・ラウル・グレイツァ
出演:ティム・カルクオフ、サラ・アドラー、ロイ・ミラーほか
配給:エスパース・サロウ
公開:現在、YEBISU GARDEN CINEMAほか公開中。全国順次ロードショー
愛する人を失う悲しみはセクシュアリティを超えて
by 金子裕子
最愛の人を失った者の心理は複雑極まりなく、ときに行動は不可解。心に空いた穴を埋めようとして刹那的な触れ合いを求めたりもする。それはLGBTの恋人でもストレートの女性でも同じ。その悲しみを久しぶりに思い出した。
★★☆:お時間あればぜひ~
密やかな恋とお菓子、どちらも切なく甘い
by 東郷葉月
宗教戒律が根づくエルサレムでの息苦しさと、哀しい秘密の愛。そんな緊張感の中、超絶に美味しそうなスイーツが救いのよう。複雑に入り組む繊細な三角関係を前に、人間の性と幸せについて深く考えさせられる傑作。
★★★:観なきゃ罪レベル!
愛する人を失う辛さったら……
by よしひろまさみち
愛する人を失う辛さって、経験した人にしか分からんことも多いのよね。トーマスの行動はやや不可解だけど、それはさておき、オーレンの妻とトーマスの悲しみが身を切るように伝わってくるの。宗教観などの複雑な設定も活きてる見事な演出はあっぱれ。
★★★:観なきゃ罪レベル!