テレワークやリモートワークの普及で、ビジネスマナーも少しずつ変化しているといわれている現代。実際、自宅で仕事をする機会や、WEB会議・ミーティングをする機会が増えたという人も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、対面ではないテレワークだからこそ気を使いたい、テレワークのマナーをご紹介します。「今更誰かに聞けない!」という人は、ぜひ記事をチェックしてみてくださいね。
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理不尽過ぎる!? テレワークの謎マナー
新型コロナウイルス感染症の影響によってテレワークやリモートワークを導入する企業が増えていますが、過去には「理不尽過ぎるテレワークの謎マナー」が話題になったことも。
謎マナーや、やり過ぎなマナーではないかと話題になったものとしては、以下のようなものがあります。
- オンライン会議が始まる5分前にはルームに入って待つ
- オンライン会議が終わるときは、深々と頭を下げながら会議終了ボタンを押し、上司や取引先の人がログアウトするまで出ないで待つ
- 画面越しでも相手の目をしっかり見て話す
- Zoom画面は上司や役員の顔を常に大きく映す
- Slackで複数メンションをつける時は、職位者順にする
- テレワークやリモートワークでもスーツの着用を義務づける など
「Zoom画面は上司や役員の顔を常に大きく映す」は目的もよくわからず、かなり謎なマナー……。これらの謎マナーはテレワーク環境を快適にするどころか、手間がかかり、ストレスになりかねないとネット上でも指摘されていました。
気持ちよく仕事をするために! 知っておきたいテレワークのマナー
マナーとは本来、「こんなときはこうする」というルールや決まりごとではなく、相手の立場に立った思いやりを行動や言動で表すこと。
「テレワークにマナーはいらない」という声もあるようですが、自分も相手も、気持ちよく仕事をするための配慮や心掛けを知っておくと、気持ちよく快適に仕事をすることにつながりますよ。
オンライン会議前のマナー
テレワークで戸惑うのが、Zoomなどのテレビ会議ツールを使ったWEB会議でのマナー。「失敗した!」とならないように、マナーを覚えておきましょう。
会議前は、カメラやマイク、ネット環境などのチェックをしっかりすることが大切です。
- カメラは映るか、音声は聞こえるかチェックする
- 背景をチェックする(散らかった部屋など生活感がわかるものが映っていないかなど)
- 静かな場所で5分前から待機する
時間ぴったりに会議に参加しようとすると、接続不良などがあったときに焦ってしまうので、5分前くらいからスタンバイしておくのがオススメです。
オンライン会議の入室・退室時のマナー
仲のいい同僚や社内メンバーであれば「おはよう」「お疲れさま」などの挨拶から始めればOKですが、クライアントや初対面の人とオンライン会議やミーティングを行う場合は、簡単な自己紹介をしましょう。
自己紹介しないまま話し始めてしまうと、「この人は一体誰なんだろう?」と思われたままオンライン会議が進行してしまう可能性も……。
また、退出のときは「ありがとうございました」など一声かけてから退出ボタンを押すのがオンライン会議のマナー。何も言わずに退出すると、相手からは突然接続が切れたように見えてしまうこともあり、混乱を招いてしまいます。
オンライン会議中のマナー
オンライン会議は、対面で行う会議やミーティングとはまた違った注意点があります。マナーを知っておくと、オンライン会議がよりスムーズになりますよ。
自分が喋らないときはミュートにしておく
オンライン会議中に、誰かの生活音や雑音が気になった経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか?
パソコンやスマホのマイクは思った以上に細かな音まで拾ってしまうため、ずっとマイクをONにしていると、自分の呼吸音や生活音が雑音として入り込んでしまう可能性があります。特に、パソコンでタイピングしながらオンライン会議をしていると「カタカタカタ」というタイピング音はかなり響きます。
話している人の発言内容がしっかり聞こえるように、自分が喋らないときはミュートにしておきましょう。
伝えたい人に名指しする
WEB会議ツールはとても便利ですが、対面の会議のようなテンポ感で会話をするのは難しいものがあります。特に、参加人数が多く発言者も数人いる場合、注意していないと誰が話しているのかや、話の流れが曖昧になってしまうことも。
発言するときに「〇〇さん」と名指しして話すと、伝えたい相手に自分の話が届きやすくなります。また、人数が多いオンライン会議の場合は「◯◯社の◯◯です」など、自分の名前を名乗るようにするとスムーズです。
話し出すタイミングへの配慮
オンライン会議は、対面の会議に比べて相手の表情の変化がわかりにくく、複数人が同時に話し出してしまう場面もあります。
そうなると、誰が何を言っているのか全くわからなくなってしまうため、発言するときは「話してもいいですか?」など前置きしてみましょう。オンライン会議でよく話すタイミングが被ってしまうという人にオススメの方法です。
もしも話し出したタイミングが誰かと被ってしまったとき、それが社会の人や上司であれば「どうぞ」と譲るといいでしょう。
相槌に注意
オンライン会議にはタイムラグがあるため、相槌がずれて聞こえて、相手の発言と被ってしまうことがあります。人数が多いオンライン会議の場合、声は出さずに微笑む、大きく頷くなど、表情や動きで伝えるのがオススメです。
ただし、あまり頻繁に相槌を打ち過ぎると、煩わしさを感じさせたり、落ち着かない印象を与えてしまうこともあるようです。オンライン会議に慣れていない人は、自分がどう見えているのか観察しておくと、普段自分では気づいていない癖などに気づけるでしょう。
メール・チャット・電話のマナー
メールは、自分のパソコンを使って仕事をしている場合も、署名を会社のものと揃えましょう。もしくは「テレワーク中なので、ご連絡はこちらにお願いいたします。080−☓☓☓☓−☓☓☓☓」と電話番号を添えておいてもいいでしょう。
テレワーク中の連絡は、メールやチャットが基本ですが、伝えるのが難しい話題は、電話をすることも。
電話をかけるとき・受けるときは、家族と同居している人は静かな場所に移動して話すのがオススメです。WEB会議ツールなどは意外に音を拾うので、ガヤガヤしている場所だと上手く相手の声が聞こえなかったり、逆に自分の声が伝わりにくいことがあります。
なお、メール・チャット・電話のいずれの場合も、できるだけ会社の就業時間内に行うようにしましょう。テレワークのルーティンは人によっても異なり、全ての人が自分と同じ時間帯に仕事をしているわけではありません。早朝や深夜の連絡は避けるのがオススメです。
テレワークの注意点・ポイント
ここからは、テレワークやリモートワークを快適に行うための注意点やポイントをご紹介します。
報告量を増やす
テレワークやリモートワーク中は、報告量を増やすことを意識しましょう。
オフィスであれば、上司や同僚が隣や向かいの席で仕事をしていたため、作業進捗を口頭でささっと伝えることができます。また、実際に近くで仕事をしていれば、忙しくて手が空かないとき、なんとなく余裕がありそうなときなどがわかりますよね。
しかし、テレワークやリモートワーク中は周囲の状況を察することが難しくなります。仕事内容や職種、業種などにもよるかもしれませんが、始業時や終業時だけではなく、中間報告もすると、状況が伝わりやすくなります。
「納期が近い案件の進み具合がわからず不安」「作業効率は保てているだろうか?」など、疑問や不安がある場合は報告量を増やしましょう。連絡や相談もこまめに行うなど、積極的なコミュニケーションを心掛けると、仕事がスムーズに進みやすくなります。
挨拶や何気ない言葉遣いを大切にする
テレワークでは、ZoomなどのWEB会議ツールやSkype、ChatWork、Slackなどのチャットツールなどを使ったコミュニケーションが基本。
朝、職場に入ったときに必ずしていた「おはようございます」などの挨拶は、テレワークになるとすっかりなくなってしまいます。
やり取りが少なくなったからこそ、挨拶や何気ない言葉遣いを大切にするのがオススメです。どんな人にせよ、最初に「おはようございます」など、明るく挨拶をされて悪い気持ちになる人はいませんよね。
顔が映る状況の場合は、笑顔や明るい表情を作ると相手に好印象を与えることができます。また、言葉遣いも柔らかい表現になるようにクッション言葉を使うといいでしょう。
社内の人とのやり取りでは、世間話を入れてもOK
テレワーク中はチャットやメールでの連絡が中心で、会議やミーティングでもなければWEB会議ツールを使って会話することがないという人も多いのではないでしょうか。
取引先などではなく、社内の仲のいい同僚や上司、部下、後輩や先輩には世間話をしてもOK。オフィスで顔を合わせなくなると、なんとなくよそよそしくなってしまうことがありますが、何気ない世間話を入れることで自然なコミュニケーションが生まれます。
「最近家にこもりっきりでどこにも出掛けてないよ〜!」「この前教えてもらったコンビニスイーツ美味しかったです」など、気軽に返事ができる話題にすると、相手も答えやすいでしょう。
マナーや配慮でテレワークはもっと快適に!
通勤する必要がなく、自宅やコワーキングスペース、シェアオフィスなど好きな場所で働けるテレワークやリモートワークですが、新しい働き方は慣れるまで大変なこともあります。
自分や会社に合ったマナーや配慮で、もっと快適にテレワークやリモートワークが行えるようにしましょう!