――梶 裕貴さん演じる“フィニアン(フィニ)”をはじめ、使用人たちが登場するのも嬉しいですよね。

それぞれのキャラクターを演じている役者さんたちも、やっぱり魅力的だなと思いました。彼らの存在がいかに『黒執事』という世界において重要か、このシリーズからちょっとずつ掘り下げられていきます。それはファンとしては知りたかった、見たかった物語だと思うんですよね。

今回はフィニアンがフィーチャーされます。なぜ彼はファントムハイヴ家に仕えているのか、その意味が語られるわけです。どうやら重くて暗い過去を持っている、それをやっと語ってくれるということが嬉しかったです。

僕が最初に『黒執事』でセバスチャンを演じ始めたのが17年前で当時30歳でしたけど、フィニを演じる梶(裕貴)くんはもちろんさらに若手だったので、僕も必死だったけど梶くんも必死だったと思うんです。

その中でがむしゃらに情熱を込めてやっていた役が、今改めてこうして掘り下げられる。経験を積み重ねてきて、役者として成熟した梶くんが演じる姿を見て、すごくいい役者さんになったなと感じます。今このタイミングで梶くんが演じるフィニがたまらなく魅力的で、確実にファンの方はフィニのことをもっと好きになると思います。

 

――『緑の魔女編』では新たな主要キャラクターも登場しますが、小野さんが特に気になる・注目しているキャラクターはいますか?

やっぱり(釘宮理恵さん演じる)サリヴァンですよね。初めてじゃないでしょうか、あんなにしっかり他の主人に傅くのは。

サリヴァンという存在に邪な感情が一切ないんですよね。本当にピュアな存在だなと思います。セバスチャンにはそんな気持ちはないんですけれども、僕自身の目線では本当にこの子を守ってあげたいと思える。とても純粋な存在ですね。

そこに釘宮さんの声がのるっていう、本当によくこの人をキャスティングしてくれたなと思いました。本当にぴったりだなと!