「僕はDCのキャラクターが大好きで、彼らと共に育ちました。今や僕達の文化の一部です。以前の多くのDC映画も大好きでした。レックスは妬みや貧欲さ、憎しみといった感情に蝕まれていますが、それらはとても露骨で本能的。それらを解き放ち、キャラクターを蝕ませるのは楽しかったですね。DCコミックスにはもうひとり大富豪がいますよね。バットマンことブルース・ウェインですけど、億万長者といっても人としてのあり方は全く違うこともよく分かりますよ」
今回のレックスはあまりにも残酷。最初のシーンからスーパーマンをボッコボコにしてしまう。「最強で完璧でみんなから愛されているスーパーマンが憎くて仕方ないんですよ」というが、それにはある比喩も。
「レックスは科学者であるとともに、メディアや世論を操ることにも長けています。しかもそういったタイプの人には揺るぎないイデオロギーがあるから、明らかに極端なことまでやるし、道徳的に人々が同意できないような決断を下すことも。これって、僕らが今生きている世界にも通じますよね。テック業界の億万長者達に振り回されているんですから(笑)」
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PROFILE

よしひろまさみち
『スウィート』のカルチャーページでもおなじみの映画ライター・編集者