【妻夫木聡&広瀬すず】「手を取り合って乗り越える雰囲気を作ってくれたのは、妻夫木さんだった」(広瀬)【sweet web独占】
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――決定稿のあとも変更があったんですね。
妻夫木「監督がひたすら貪欲に『もっといいものを』と追求していたので(笑)。もちろん僕達もそれに応えようと必死でした。こういうことってなかなかうまくいくことが少ないのですが、僕達のお芝居も引き出してもらって、今回はすごく良い連鎖になったと思います」
広瀬「私、この現場に入る前に『監督はものすごくこだわりが強い』と風の噂で聞いていて、大変な現場はいくつも経験してきたから大丈夫、と思う一方でちょっと不安だったんです。でも、大友さんの場合、たしかにこだわりは強いけど、そこについていきたくなる圧倒的な勢いと熱量があるんですよね」
妻夫木「そうそう! わかる。いや、本当にきつい現場でしたよ。大友監督はできる限りカットで割らずに、シーンを通しで撮るので、僕としては集中力を一回に集中してバン!とぶつけたいところ、何度も最初から撮り直し、っていうことが当たり前。特にヤマコの家でレイがもめているのを、こっそり僕・グスクが観ているシーン」
広瀬「あ、あのお家、借りられる時間が決まっていて、1日に4時間くらいしかできなかったんですよね」
――え。あれ、セットじゃなくて人の家!?
広瀬「そうなんですよ。隣近所も人が住まわれているエリアでしたよ」
妻夫木「あのシーンだけは何度もできないって思って相談していたんですが、そこだけは3日かけてやると決まって……しかも撮影スケジュールの序盤。いや、正直きつかった(笑)」
広瀬「じつは私、初日にホテルの部屋から出るとき、足がめちゃくちゃ重く感じましたよ。『ここ出たら始まっちゃう』って」
妻夫木「そうだよね。あれを毎回全力投球してたら精神力もたないもん。でも幸い、うまくいって2〜3回やってみたら撮れて。心底ホッとしました」
広瀬「そのおかげで撮休が増えました(笑)」
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