――確かに、ヒロインの女の子が不思議な力を使える設定は新しいですよね。普段からアイデアを書き留めたりしていたんですか?

全くないです。プロデュースという気持ちを持ったこともなかったので。企画の会議の時も、もともと「アイデアを出そう」と思って話し始めた訳でもありませんでした。本当に思いつきで発言したことをピックアップしてもらえて。でも、結果的にそのくらいリラックスしたテンションで見つかったものが良かったのかな、と思っています。

――とっさに、こんなにキュンとくる物語を思いつくのがもう素晴らしい! ときめきに飢えてる『sweet』世代の女の子にも刺さりそうです。

ちゃんと、ときめきもあると思います!
それと「女性に自信を与える作品にしたい」という思いがずっと根幹にありました。縦型ドラマのメイン層である30〜40代の方はもちろん、中高生や子供まで、幅広い年代の方に楽しんでもらえる作品になったと思います。
そして大人の女性には「あの頃のときめき」を思い出してもらいたいです。高校生から大人になるまで6年の年月を描いているので、場面ごとに何か「キュン」となるポイントができたらいいな、と。それもあって、高校時代のシーンからスタートすることにしたんです。

――素敵すぎます…… そのあたりも高橋さんのアイデアなんですか?

はい、基本的には!
この作品、みなさんが思っている以上に深く関わっています。
企画を詰める段階で、必然的に台本作りにも参加することになって、監督よりも先に本を読みました。普段、僕ら出演者は本をいただいて演じていますが、その背景にどんな苦労があって、どんな思いでこのセリフが僕らの手元に来ているかは分かっていなかったので。そこに携わることができたのは良い経験になりました。