連日ネットやSNSに拡散される真偽不明なニュース。現代社会のカオスな実像をリアルに描いた衝撃のヒューマンドラマ、映画『#拡散』(カクサン)。
主演の成田 凌さんと沢尻エリカさんにお話しを伺いました!

―まずは、今回『#拡散』への出演を決めた時の心境を教えてください。
成田 凌(以下:成田)「マネージャーさんに『ちょっとこれ読んでみて』と台本を渡されたことが始まりでした。白金監督とは今回初めてご一緒させていただいたのですが、脚本を手掛けられている港さんから前に『こういう作品をやっている』と聞いていたんです。港さんという時点で信頼はしてるんですけど、率直になかなかチャレンジングな作品だなと思いました。でも港さんがこういう題材をどう切り取って、どういう物語にしていくのか、すごくワクワクしながら読み進めていって。魅力的だったんですよね。脚本を読んで出演を即決して、じゃあこの役(福島美波)は沢尻エリカさんがやってくださったらいいなっていう感じでした。台本を読んだその日のうちにそこまで話をしてましたね」
沢尻エリカ(以下:沢尻)「私はマネージャーさんから『映画の話が来てる』と聞いた時は、正直うーん……みたいな感じだったんですよね(笑)。でも脚本を読んだら、『この題材を映画でやるんだ!』という印象があって。『それはやるべきだな』と思って、共演が成田さんというのを聞いて、成田さんがやるならやります!みたいな」
―お互いがやるなら!って決まった作品なんですね。共演は約6年ぶりですが、また一緒にお芝居をしたいなと思われた理由を教えてください。
成田「前回共演した時は2人で話し込むようなタイミングは全然なかったんですけど、待合室でみんなでボードゲームとかして、それがずっと面白かったんですよね、なんか。ぜひ沢尻さんがスピードをやってる姿を見てほしいです(笑)。すごい印象に残ってて」
沢尻「私と(二階堂)ふみちゃんでね(笑)」
成田「沢尻エリカvs二階堂ふみのスピード(笑)」
沢尻「ぐわー!!!ってね」
成田「トランプを部屋中にまき散らしながらやるんですよ(笑)。みんな思ってると思うんですけど、本当に魅力的な方だなと。福島美波という役はすっきりシンプルにやることも可能ですけど、沢尻さんが演じてくださることで沢尻さん自身の人間的な魅力とか深みが加わって、いろいろな要素をもった厚みのある役になるというか。これは沢尻さんにやっていただきたいなってすごく素直に思いました」
沢尻「成田さんに会うのは久しぶりだったんですが全然そんな感覚もなく、サッと現場に溶け込んでいったというか。今回のキャラクターもそうなんですけど、すごく空気感がふわっとした感じの役どころなのに、こういう感じでくるんだっていういい裏切られ方をしてたので、毎回新鮮であり、共演が成田さんでよかったし、すごく楽しかったです」
―成田さんは脚本を読んで即決されたとおっしゃってましたが、一番琴線に触れた部分はどういうところだったんですか?
成田「この作品の中で信治(成田さんの役名:浅岡信治)に巻き起こる出来事は、他の人から見たらそこまで大したことではないかもしれないんですけど、本人にとってはものすごく大きなことなんですよね。誰が味方で、誰が敵で、というようなシンプルな構図でもなく、被害者のように振舞っている人が実は加害者かもしれなかったり。信治は強い思想や考えを持っているわけではなくて、風の吹くままに流されてしまう人間なので、どこまでが自分でどこからが自分じゃないかもわからないまま、みるみるうちに「反ワクチンの象徴」として祭り上げられてしまうんです。そうすると、これまで人に注目されることなんてなかった彼はどんどん気が大きくなっていくんですけど、妻を亡くしたという凄まじいストレスがなくなるわけではないから、それは変わらず抱えながら毎日を生きている。そんな、彼の滑稽さみたいなものがすごく印象的でした。綺麗な自然と人間の嫌な部分とのコントラストとか、魅力的な要素が本当に多くて。やりたいと思っちゃいましたね。もちろん信治を中心に読んじゃうんですけど、なんかいろんなことを考えながら、思いを馳せながら読むことができました」
―その中で信治をどういう風に演じていこうと思いましたか?
成田「自分と他人の欲によって、自分じゃない何かを形作られていく。ので、地に足がついてない状態でいろいろいってみようっていう感覚でしたね。芯というものがどこにあるのか、そもそもあるのかどうかもわからず。根底にあるのは妻の死ってことなんですけど、だからといって妻の死を常に考えてるわけじゃないのか、妻の死があるからそんな風になってしまうのかとか、そのあたりのバランスは考えました。ただ、僕には信治のような経験はないし、彼のようなものすごいストレス下に置かれたらどうなるのかという想像もしたことがなかったので、役を作っていく過程はすごく楽しかったです。自分がどこにいるのかも分からないまま暗闇をズンズンズンズン進んでいく主人公を魅力的に見せたいなと思って。かといって愛されるキャラクターでもない。けど、承認欲求は誰しもが持っている感情だったりするので、信治に対してそれダメだよってそんなに強くは言えないんですよね。最初は味方がたくさんいるって思ってSNS に入っていってるので、そのふわふわした感覚を持ちながらセリフを言ってました」
―沢尻さんは福島美波役を演じるにあたって、意識されたり考えたことはありますか?
沢尻「監督から最初に東京でバリバリ働いてたんだろうなっていう意識高い系の女性って話があって。でもわりと癖があるような人なんじゃないかなと思っていて。なのでそういうところをうまく出せればいいなと思って演じてました。でも単純じゃない、人間なら誰しもあるような、欲なのかなんなのか、そんなところが垣間みれたらいいかなっていうのはありましたね」
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