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プロがおすすめする映画や本が知りたい! 映画アドバイザーや映画ライターに聞きました

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NETFLIX
『#生きている』

映画アドバイザー
ミヤザキタケルさん
@takerumovie

1986年、長野県生まれ。WOWOWオンラインなどでの連載のほか、WEB、雑誌、ラジオ、イベントなどで映画を紹介。

出がらし感あるゾンビ映画に
新鮮なアイデアをプラス

謎のウイルス・パンデミックにより人々が凶暴化する中、自宅マンションに引きこもっていたことで難を逃れた青年ジュヌ。ネットが繋がらず、水道も止まり、食糧も減っていき、家族の安否も分からぬまま次第に追い詰められ、ある決断を下すことになるのだが……。噛まれると感染する、頭を撃てば死ぬ、音に敏感など、もはや一般常識化し、やり尽くされている感も否めないゾンビもの。そこに新鮮さをもたらしているのが、マンション敷地内での出来事だけに絞って描かれている点や、主人公が特別なスキルなどを持ち合わせていないごく普通の一般人である点に尽きる。それゆえ、僕達と何ら変わらぬ存在であると信じられ、自分だったらどうするかとイメージせずにはいられない。いうなれば、半径5メートルの世界で描くゾンビ映画だ。大ヒットした『イカゲーム』然り、既存のアイデアに創意工夫を加えることで、新たな面白さを生み出せる韓国カルチャー。その魅力を存分に味わえるのと同時に、些細な日々の尊さや、身近な人との繋がりを見つめ直すよき機会を得られますよ♪

© Netflix

監督:チョ・イルヒョン/出演:ユ・アイン、パク・シネ ほか/Netflix映画/Netflixにて独占配信中


私が好きな本

映画ライター
SYOさん
twitter @SyoCinema

1987年、福井県生まれ。映画ほかエンタメ系ライター。2年に及ぶ我慢を経た来年こそ、明るい日常が戻ってきますように。

文字だけなのに怖過ぎる
芥川賞作家の短編集

小説を読んでいて「ぞくり」としたことはありますか? 映画やドラマで恐怖を喚起させるものは多々ありますが、それは映像+音+演出といった総合力の妙。対して、人を恐怖させるタイプの小説は、文章のみの一点集中形式。書き手個人の技で、読者の想像力を引き出します。誘導されつつも、読み手が想像する=自ら恐怖に辿り着くぶん、文章のほうがインパクトは大きいかもしれませんね。

今回は、底知れぬ“怖さ”を文に纏わせられる鬼才・村田沙耶香さんの恐るべき短編小説集『生命式』をご紹介します。本作は、『コンビニ人間』で芥川賞に輝いた村田さんが、これまでに発表した短編を自らチョイスしたもの。故に、どの作品も濃厚で、読みやすいのに“食らう”ものばかりです。

例えば表題作の「生命式」は、女性社員達のお昼休憩の会話から始まります。「●●さんが亡くなった」→ 「じゃあ昼食は少なめに」という流れに「おや?」と思っていると、この世界では亡くなった人を食べる“生命式”という風習が生まれていて……という説明がなされ、鳥肌が立ちます。村田さん独特の無機質で整理された文体の中にやおら登場する、生々しさと凶暴性―。初めて読んだ際には、背筋が凍りました(ワクチン接種会場で読んだため余計に……)。

『生命式』は他にも、一度読んだら忘れられない強烈なにおいを放つ全12作品を収録。文字だけでこんなに怖い“言葉の力”がみなぎる本作、ぜひお試しください。

『生命式』
村田沙耶香 著 河出書房新社
¥1,815(発売中)

web edit_ASUKA CHIDA
※記事の内容はsweet2021年1月号のものになります
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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