2月14日、バレンタインデー。みなさんはどう過ごしますか? 日本では大切な人にチョコレートを贈り、想いを伝える日として知られているバレンタインデーは、世界各地でも「恋人たちの日」として祝われているものの、チョコレートを贈るという風習があるのは、日本だけ。

……という話は有名ですが、実はお隣の国の韓国にもバレンタインデーがあり、日本と同じようにチョコレートを贈る習慣があることはご存知でしたか?

「想い人にチョコレートを贈る」という文化があるのは、今のところ日本と韓国だけ。では、日本と韓国ではどんな違いがあるでしょうか? この記事では、韓国のバレンタイン事情をご紹介! 日本とは違うユニークな韓国のバレンタイン事情を覗いてみましょう!

韓国にもバレンタインデーがある!

韓国 バレンタイン 事情

韓国にも日本と同じようにバレンタインデーがあり、一年のうちでも人気のイベントのひとつです。バレンタインデーの日にちも、日本と同じく2月14日となっています。

韓国でも「女性から男性にチョコのプレゼント」がメジャー

韓国でも、バレンタインデーには「女性から男性へチョコレートをプレゼントする」のがメジャーです。

2月14日は世界では恋人たちの日として知られていますが、「女性から男性へチョコレートをプレゼントする」というのは日本と韓国のみと言われています。

韓国のバレンタイン期間は短め

日本では、お正月の期間が終わったらすぐ、スーパーやショッピングモール、コンビニの商品はバレンタイン一色になりますよね。

しかし韓国の場合、毎年2月に旧正月(ソルラル)と呼ばれる一大イベントがあります。そのため、バレンタインの本格商戦は旧正月が終わってからが勝負。2022年の旧正月は2月1日で、旧正月前後は祝日となるため1月31日~2月2日は連休です。

旧正月の連休が終わるころから、一気にバレンタインムードが加速します。この後さらに詳しく解説していきますが、韓国のバレンタインはとにかく豪勢! 韓国のバレンタインデーは、日本とはまた違った楽しみ方ができる素敵な日です。

韓国でバレンタインデーにチョコレートを贈るようになったのはいつから?

日本でバレンタインデーが流行したのは、1958年ころからだと言われています。その後「女性が男性にチョコレートを贈る」という日本独自の文化はそのまま韓国に伝わり、現在のバレンタインデーとなっているようです。

なお、韓国でバレンタインデーが流行し始めたのは、1990年代ころからだと言われています。

韓国にも義理チョコ文化がある!

韓国では、バレンタインデーは本命男性にのみチョコレートを贈ることがほとんどでした。しかし、最近では日本のように「義理チョコ」「友チョコ」を上司や同僚、友達に贈ることも増えてきているようです。

贈るチョコレートも、コンビニやスーパーなどで手軽に購入できるチョコレート系のお菓子など。日本と同じで、価格も300ウォン(約290円)ほどが義理チョコの値段の相場と言われています。この辺りは日本とあまり変わらないですね。

韓国のバレンタインデーの特徴

韓国 バレンタイン 事情

近年の日本では、バレンタインデーの時期になると全国各地のデパートが催事場でバレンタインフェアを行うほど大きな盛り上がりを見せています。

一方、韓国では日本のようにたくさんの種類のチョコレートが登場するというわけではないそうです。また、「チョコレートを用意して好きな人に告白!」というよりも、恋人と過ごす日という側面が強いと言われています。

ここからは、韓国のバレンタインデーならではの特徴を詳しく見ていきましょう。

特徴1:バレンタインの贈り物は「バスケット」が人気

韓国のバレンタインデーの贈り物は、大きなサイズのバスケットが定番です。大きなバスケットの中には、チョコレートやテディベア、造花などがぎっしり。バレンタインシーズンの韓国の街中では、きれいにラッピングされたバスケットをあちこちで見かけることができます。

バレンタインデーのバスケットの値段も様々で、3万ウォン(約2,900円)ほどで買える物から、高い物では15万ウォン(約14,000円)くらいの物もあるそうです。

かなり大きなサイズなので、チョコレートをもらった人がひと目で分かるのも、韓国のバレンタインデーの特徴です。

バスケットの中には大きなチョコレートではなく、小さなチョコレートのお菓子がいくつも詰まっています。どちらかというと子どものような可愛らしさのある贈り物なので、大人の女性はチョコレートに加えて香水や洋服、ライター、ネクタイなども一緒にプレゼントするんだとか。

特徴2:ホワイトデーのお返しも「バスケット」が定番

バレンタインデーとセットとも言えるのが、3月14日のホワイトデー。日本と同じく、韓国でも男性が女性にバレンタインデーのチョコレートのお返しをする日として定着しています。

日本でホワイトデーのお返しといえば「キャンディ(飴)」「マシュマロ」「クッキー」などが定番ですが、韓国ではバレンタインデーと同じく、お菓子やぬいぐるみ、造花などをぎっしり詰めたバスケットが定番。

ちなみに、このバスケットはバレンタインデーのバスケットと同じく、「本命アイテム」。バスケットを持って歩く人は、誰かに想われている人ということです。

特徴3:コンビニのバレンタイン商品がすごい

日本でも、バレンタインデーの季節にはコンビニの棚にいくつものチョコレートなどバレンタイン関連の商品が並ぶのがおなじみの光景ですよね。しかし、韓国のコンビニは日本のコンビニよりもさらに気合が入っているかもしれません。

お店の外にまでバレンタイン商品の棚を作ったり、中にはお店の外にテントを出してバレンタインコーナーを作っていることも。そこに並ぶのは、上記でもご紹介したバスケットや、ぬいぐるみの花束、白のテディベアなど豪勢なバレンタイン商品たち。

旧正月という一大イベントがあることから、韓国のバレンタイン期間は日本に比べると長くはありませんが、見た目が豪華な分、華やかでワクワク楽しい気持ちになるイベントと言えるかもしれません。

特徴4:最近では男性からプレゼントをすることも

これまで日本では、バレンタインデーは「女性が男性にチョコレートを贈る日」とされてきましたが、近年ではもっと自由な形に変化してきています。男性から女性に贈ったり、自分へのご褒美としてのチョコレートも人気です。プレゼントもチョコレートだけでなく、花やアクセサリーなど様々。

これは韓国でも同様で、最近では男性から女性へプレゼントすることも多いそう。大人のカップルの場合、チョコレートよりもアクセサリーのプレゼントや、高級レストランでのディナーなどが人気の贈り物です。

バレンタインデーは、誕生日やクリスマスとも違う、恋人たちの日。どんな素敵なプレゼントを贈ろうかと、誰もが贈り物を真剣に考えています。

特徴5:韓国のバレンタインデーは「ブラックデー」までがセット

チョコレートやプレゼントを贈り好きな人に想いを伝えるバレンタインデーが2月14日。贈り物のお返しをして気持ちに応えるホワイトデーが3月14日。

日本ではここまでがバレンタインデーの一連の流れとして知られていますが、韓国ではさらに1ヶ月先の4月14日に「ブラックデー」と呼ばれるユニークなイベント日があります。

韓国発祥のブラックデーでは、贈り物はしません。では何をするかというと、黒い服を着て集まり、チャジャンミョン(韓国風ジャージャー麺)という、豚肉や玉ねぎを黒みそで炒めてとろみをつけたあんをかけた黒い麺を食べるのです。

韓国 バレンタイン 事情

ブラックデーに集まって黒い麺を食べるのは、バレンタインデーにもホワイトデーにも縁がなかった、シングルの人たち。寂しい、落ち込んだ気持ちを「黒」に例え、その気持ち吹っ飛ばすように黒い色をした麺料理のチャジャンミョンを食べるそうです。

これだけ聞くと寂しい記念日に聞こえるかもしれませんが、現在ではブラックデーは出会いのチャンスのひとつにもなっています。4月14日に黒い服を着ているということはつまり、フリーであるということ。

1990年代前半に自然に発生したと言われるブラックデーは、韓国ドラマや映画でも登場するほど、韓国ではポピュラーな文化です。

番外編:韓国は毎月14日に「◯◯デー」がある!

よく知られているのは2月14日のバレンタインデー、3月14日のホワイトデー、そして4月14日のブラックデーまでですが、韓国ならではユニークな「◯◯デー」はまだまだたくさんあります。

どれも恋人と過ごすことが前提の「恋人たちのための日」で、起源や由来ははっきりしないものの、バレンタインデーをもとにインターネット上で中高生たちを中心に広がっていったそうです。

韓国ドラマや映画に出てくるイベントデーもあるので、ぜひチェックしてみてください。

  • 1月14日:ダイアリーデー(恋人にこれから1年間使う手帳をプレゼントする日)
  • 2月14日:バレンタインデー(女性から男性にチョコレートをプレゼントする日)
  • 3月14日:ホワイトデー(バレンタインデーにチョコレートをもらった男性が、女性にお返しをプレゼントする日)
  • 4月14日:ブラックデー(バレンタインデーやホワイトデーに何ももらえなかったシングルの人が黒い服を来てチャジャンミョンなど黒い食べ物を食べる日)
  • 5月14日:イエローデー(ブラックデーを過ぎても恋人ができない人が、黄色い服を着てカレーを食べる日)
  • 6月14日:キスデー(恋人同士がキスをする日)
  • 7月14日:シルバーデー(恋人同士でシルバーアクセサリーを交換する日)
  • 8月14日:グリーンデー(緑豊かな場所にデートに行く日。恋人のいない人は、緑色のボトルに入った焼酎で乾杯する日)
  • 9月14日:フォトデー(恋人と2人で写真を撮る日)
  • 10月14日:レッドデー(恋人と一緒に赤ワインを飲む日)
  • 11月14日:ムービーデー、オレンジデー(恋人とオレンジジュースを飲みながら映画鑑賞する日)
  • 12月14日:ハグデー(恋人とハグする日)

韓国でもバレンタインは恋人たちの特別な日

韓国でも、日本と同じようにバレンタインデーは好きな人に告白したり、大切な恋人と一緒に過ごす特別な日のようです。日本と違う点としては、華やかにラッピングされた大きなバスケットが特徴。お菓子やぬいぐるみ、花がぎっしりと詰まったバスケットは見ているだけでも楽しい気分になるような可愛らしい贈り物です。

また、韓国はホワイトデーの後にブラックデーと呼ばれるシングルの人のためのイベント日があることも特徴です。同じバレンタインでも韓国のバレンタインには日本とはまた違った面白さがあるので、バレンタインに韓国に足を運んだときには、ぜひ韓国ならではの恋人の日を楽しんでみてください。

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