映画館で見るべき! sweetがオススメする最新ムービー4選をお届けします。インスピレーションで選んでみてね。


『ブレット・トレイン』

こんなブラピが見たかった。渋みを増したとびきりの二枚目なのにオトボケ。強いけど殺しに積極的じゃない殺し屋という設定が、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(19)を引き合いに出すまでもなく超・お似合いで魅力全開!

9人の殺し屋が入り乱れるバトルシーンもアクション専科のD・リーチが監督だから過激にしてスリル満点。それにしても我らが真田広之とブラピの2ショットが、素敵すぎる。


story:殺し屋レディバグ(B・ピット)は、東京発京都行きの超高速列車に乗り込んだ。そこであるブリーフケースを奪うのがミッション。が、列車には過去の因縁を持つ9人の殺し屋が乗り込んでいた。

監督:デヴィッド・リーチ/出演:ブラッド・ピット、ジョーイ・キング、アーロン・テイラー=ジョンソン、真田広之 ほか/配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント/公開:9月1日より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー


『彼女のいない部屋』

名優M・アマルリックの監督第5作は、「家出をした女性の物語」。観る前にこれ以上は知らないほうがいい。

カメラは家から遠ざかる彼女の“焦燥”や“愁い”や“喪失”を、時間を交錯させながら切り取っていく。そのピースがかっちりハマるとき、心えぐられる衝撃と悲しみが待っている。

とはいえ、これは人が悲しみに耐え抜くための儀式であり、そこには小さな力と希望も見いだせるから、後味は良好だ。


© 2021 – LES FILMS DU POISSON – GAUMONT – ARTE FRANCE
CINEMA – LUPA FILM

story:クラリス(V・クリープス)は家を出た。車のハンドルを握りながら、残してきたや夫(A・ワルトアルテ)や2人の子供の暮らしを思い出す。夫が作ったツリーハウスで遊ぶ息子、ピアノを弾く娘。彼女は、なぜ、どこに向かっているのだろうか?

監督:マチュー・アマルリック/出演:ヴィッキー・クリーヴス、アリエ・ワルトアルテ ほか/配給:ムヴィオラ/公開:8月26日より、Bunkamura ル・シネマほか全国順次ロードショー


『スワンソング』

元ヘアメイクドレッサーのパットが、亡き親友に死化粧を施すため老人ホームを脱走。

ドラァグ姿の洒落たお爺さんが田舎町を彷徨い、行く先々で過去と向き合う珍道中。愉快でほろ苦いロードムービーであり、古き良きゲイ文化へのラブレターでもある。

パットを好演するのは、映画界の秘宝、ウド・キアー。華麗な衣装をまとい痛烈なジョークをかます77歳の姿は神々しく、人生の重みが漂う。


© 2021 Swan Song Film LLC

story:老人ホームでひっそりと余生を送る元ヘアメイクドレッサーのパット(U・キアー)に、元顧客で親友だったリタの遺言で死化粧の依頼が届く。わだかまりを残したまま他界したリタへの複雑な感情を抱えつつ、彼は施設を脱走しリタの元へ向かう。

監督:トッド・スティーブンス/出演:ウド・キアー、ジェニファー・クーリッジ、マイケル・ユーリー、リンダ・エヴァンス ほか/配給:カルチュア・パブリッシャーズ/公開:8月26日より、シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー


『人質 韓国トップスター誘拐事件』

トップスター俳優、ファン・ジョンミンが誘拐され、彼を実名で演じるのがファン・ジョンミン本人。という興味をそそられる設定。

予測不能に展開する脱出劇に興奮させられるクライム・サスペンスだが、今作のジョンミンは本人役だけにアクションはぎこちない。

代わりに、その卓越した“演技力”を駆使して犯人も観客も騙してしまうのがスゴイ! ジョンミンの過去作のセリフや役名の引用もあり。


© 2021 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & FILMMAKERS R&K AND
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story:国民的スター、ファン・ジョンミン(本人)が路地で何者かに連れ去られた。

椅子に縛りつけられ監禁状態で意識を取り戻した彼は、自分が身代金目的で誘拐されたことを知る。犯人はゲームのように犯行を楽しむ若者5人だった。

監督:ピル・カムソン/出演:ファン・ジョンミン、イ・ユミ、リュ・ギョンス ほか/配給:ツイン/公開:9月9日より、シネマート新宿ほか全国ロードショー

text_YUKO KANEKO, HAZUKI TOGO
web edit_KAREN MIYAZAKI[SWEET WEB]
※記事の内容はsweet2022年9月号のものになります
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