Blonde
NETFLIX『ブロンド』
ハリウッド黄金時代を生きた伝説のスター、マリリン・モンローの素顔に迫る映画『ブロンド』が、賛否両論を巻き起こしている。
フィクションと謳う本作の内容が、影の部分を強調していることへの疑問の声が多いのだ。波乱に満ちた私生活を背負い、家父長的なハリウッドで金髪のセックスシンボルとして性的に搾取されていくモンローの姿は、確かに痛々しい。
しかしむしろこれは、お色気イメージとは裏腹にとことんピュアだった彼女本来の姿を描いた愛と孤独の物語に見える。売れっ子女優アナ・デ・アルマスは、モンローに瓜二つの愛らしい容姿だけでなく、磨かれた演技力で壮絶極めた熱演を魅せ、最後まで目が離せないカリスマを放つ。
モノクロとカラーが入り交じる構成、夢を見ているようなコラージュ的な構図は、伝記映画では珍しい演出だ。往年のモンローメイク&ファッション、映画の名場面や報道写真の再現シーンの華やかさと、続くトラウマのような映像の大きなギャップ。
多くの女優が#MeToo運動の声をあげる今こそ、消費される女性の象徴だったモンローの危うい闇に向き合うべきなのかもしれない。
なりきり度が“憑依”レベル
マリリン・モンローになりきるため、本作撮影期間中1日3時間をメイクに費やしたというアナ・デ・アルマス。吐息を漏らすような話し方や、独特のクセなどをマスターして魅せた名演技はまさに“憑依”。モンローの有名な映画のシーンや写真の再現度もお見事。3番目の夫を演じたエイドリアン・ブロディは、確かな演技力でアーサー・ミラーに鮮やかになりきっている。そしてなんと、『お熱いのがお好き』(59)の共演相手だったジャック・レモンは実子のクリス・レモンが演じている。DNA仕込みだけに、姿形も話し方もそっくり生き写しだ。
『ブロンド』
story:不安定な幼少期を過ごし、映画業界での成功を目指したノーマ・ジーン(A・D・アルマス)。女優マリリン・モンローとして一躍トップスターとなるが、裏では、
セックスシンボルとしての虚像と本来の自分とのギャップに苦しんでいた。
監督:アンドリュー・ドミニク/出演:アナ・デ・アルマス、エイドリアン・ブロディ、ボビー・カナヴェイル ほか/Netflixにて独占配信中
© Netflix
Disney+ 『台北女子図鑑』
地元を離れ台北で成り上がりを狙う主人公が、恋や仕事に奮闘する20年を描く「東京女子図鑑」の台湾版。グイ・ルンメイが、ピュアな若者から都会的な女性になるまでを演じる。めまぐるしく変わる新彼氏ラインナップがみもの。
監督:ロビン・リー/出演:グイ・ルンメイ、リン・スーユー、ワン・ポーチエ ほか/ディズニープラス スターにて独占配信中
Based on the original drama “TOKYO JOSHI ZUKAN” created by Watanabe Entertainment Co. LTD
©Tokyo Calendar, Inc. / Watanabe Entertainment Co., LTD
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NETFLIX 『リベンジ・スワップ』
名門私立校で、元一軍女王&陰キャの女子高生2人が宿敵に復讐を繰り広げる一筋縄ではないダークコメディ。旬の若手俳優が集結したキャストがフレッシュ。とことんポップでカラフルな制服&私服ファッションが楽しすぎる!
監督:ジェニファー・ケイティン・ロビンソン/出演:マヤ・ホーク、ソフィー・ターナー ほか/Netflixにて独占配信中