齋藤飛鳥ちゃんがスウィートが愛して止まないブランド達と出会っていくファッションストーリー。まるで果実のように……カラフルでみずみずしい表情から、熟した大人の面影まで。今回は、思わずため息が漏れる、バレンシアガのつつましきモノクロームを堪能。

あどけないポルカドットに
品性を宿すプリーツの流れ

高貴な白の手描き風のドット柄をのせた、トラッドかつノスタルジックなドレス。一見シンプルながら、穏やかに陰影を作るプリーツの動きや手元に余韻を残すベルスリーブなど、あからさまではないディテールで目を離せない女性像を演出。ややクラシカルなムードを現代的に寄せるため、メタリックなネックレスでモダンにアップデート。ネックレスのやや無骨なニュアンスが、繊細なドレスとの駆け引きにちょうどいい。

ドットドレス¥774,400、ネックレス¥400,400(共にバレンシアガ／バレンシアガ クライアントサービス)

女性を最も美しく見せる
ミニマルな黒に身を委ねて

あるのは精巧なテーラリングだけ。なんの装飾もなくとも、息を呑むほどに絵になるブラックドレスは、柔らかくからだに沿うクレープツイル素材や、ネックラインを艶やかに見せるクルーネックとシンプルを極めた一生もののデザイン。あえてヒールまでシルバースパンコールをあしらったアヴァンギャルドなパンプスで、静と動の世界を表現。ポインテッドトウにヒールなら、シャープな印象はそのまま。

ブラックドレス¥310,200、パンプス¥319,000(共にバレンシアガ／バレンシアガ クライアントサービス)、タイツはスタイリスト私物

静寂の黒を呼び覚ます
シルエットと質感の魔法

トレンチコートにブラウスという端正なレイヤードの、イメージを覆す質感とボリュームの遊び心。ウエストが絞られたマニッシュなムードのトレンチコートにふさわしい大げさなリボンブラウスは、ジャカードの艶めきに加え、総柄文字入りで単調に見せない仕掛けが。さり気なく首まわりを飾るフードがデザインされ、品よくカジュアルなエッセンスも加わる。ヘアもメイクも最小限におさえ、どこまでもモードに。

トレンチコート¥586,300、ブラウス¥276,100(共にバレンシアガ／バレンシアガ クライアントサービス)

ミニマムな時代に寄り添う
小さき物の自己主張

バレンシアガのアイコンバッグでもある「アワーグラス」からインスピレーションを得た「クラッシュ」は、曲線的なシルエットにチェーンストラップと小ぶりながら鋭い存在感を、キルティング素材で滑らかに見せた唯一無二のデザイン。もはやスウィート女子の定番とも言えるミニウォレットとも相性抜群。

左から：バッグ[H15×W25×D8cm]¥374,000、ミニウォレット[H7.5×W10.5×D3cm]¥55,000、キーケース[H8×W11×D1cm]¥46,200(全てバレンシアガ／バレンシアガ クライアントサービス)
model_ASUKA SAITO
photo_KAZUHEI KIMURA
styling_SHOCO
hair & make-up_TOMOKO OKADA[TRON]
text_ERI UMEDA
edit_KAREN MIYAZAKI[SWEETWEB]
※記事の内容はスウィート2023年3月号のものになります。記載されている商品は販売終了している可能性があります。予めご了承ください。
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください。