【This Month’s 4 Movies】
今月要チェックの映画を4本ご紹介! 写真を見てインスピレーションで選んでみてね。
『バービー』
世界中で愛されるバービー人形を実写化。
ピンクに染まったバービーランドと、バービー達のキュートなファッションだけでもワクワクだけど、さらに“定番バービー”が人間世界へ旅立つところからフェミニズムや各種差別へのメッセージが織り込まれ、技あり。
製作も担当したバービー役のM・ロビーもそのお相手ケンを演じたR・ゴズリングも芸達者。特にゴズリングのミュジカル・シーンは抱腹絶倒、絶品!
story:夢のバービーランドでハッピーに暮らす定番バービー(M・ロビー)は、ケン(R・ゴズリング)とのデートを楽しんでいた。が、ある日、自身の“劣化”に気づき、持ち主に会うためにリアル世界のLAへ。ところが、そこにはバービーが思い描いていた価値観がなく……。
監督:グレタ・ガーウィグ/出演:マーゴット・ロビー、ライアン・ゴズリング、アメリカ・フェラーラ、ケイト・マッキノン ほか/配給:ワーナー・ブラザース映画/公開:現在、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー中
©2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.
『アステロイド・シティ』
ウェス・アンダーソン監督の最新作は、舞台が“宇宙人降臨”の砂漠なのが新鮮。
相変わらず、全てのカットがおしゃれで絵画的だし、宇宙人も愛らしいし、キャストもおなじみの顔ぶれにトム・ハンクスを加えて超豪華。
今回の工夫は砂漠で撮影中のT Vドラマ『アステロイド・シティ』の製作プロセスを劇中劇で挿入する重層構造。
一度観ただけでは味わい尽くせないのも、これまたウェス・ワールドの醍醐味です。
story:1955年。アメリカ南西部の砂漠の街アステロイド・シティは、隕石が落下した有名な観光名所。そこで開催される“ジュニア宇宙科学賞”を受賞する5人の少年少女とその家族が招待されるが、突如、宇宙人がやってきて、街は封鎖されてしまう。
監督:ウェス・アンダーソン/出演:ジェイソン・シュワルツマン、スカーレット・ヨハンソン、トム・ハンクス、ジェフリー・ライト ほか/配給:パルコ/公開:9月1日より、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
©2022 Pop. 87 Productions LLC
『エリザベート 1878』
美しきファッションアイコンとして親しまれたオーストリア皇后エリザベートの知られざる中年時代。
宝塚歌劇やミュージカルで知られる彼女が、本作では、タバコを吸い、宮廷行事に中指を立て、説教する医者に舌を出す。パンクでエキセントリックな現代的エリザベート像を提示したV・クリープスの鮮やかな演技が圧巻。
ナチュラルな寝間着も含めた皇后の洗練された衣装もみもの。
story:40歳の誕生日を迎えたオーストリア皇妃エリザベート(V・クリープス)は、ヨーロッパ宮廷一の美貌と謳われる世間のイメージを維持するため奮闘していた。公務に窮屈さを覚える彼女は、外国各地を旅し、かつての恋人や古い友人を訪ねる。
監督・脚本:マリー・クロイツァー/出演:ヴィッキー・クリープス、フロリアン・タイヒトマイスター ほか/配給:トランスフォーマー、ミモザフィルムズ/公開:8月25日より、TOHOシネマズ シャンテほか全国順次ロードショー
©2022 FILM AG-SAMSA FILM-KOMPLIZEN FILM-KAZAK PRODUCTIONS-ORF FILM/FERNSEH-ABKOMMEN-ZDF/ARTE-ARTE FRANCE CINEMA
『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』
カンヌ映画祭で途中退出者が続出した問題作、という前評判にふさわしく、鬼才クローネンバーグ監督の悪趣味が集大成されたグロテスクな世界観。
近未来で進化した人間には痛みがなく、臓器を摘出する様を観るのがアート、というトンデモ設定。
それでいて、ため息が出るほどの映像美と重厚感、V・モーテンセンとL・セドゥが魅せるホラー的エロスに、いやがおうでも惹かれてしまう。
story:人工的環境に適応するよう進化した人類に痛みの感覚が消えた未来。“加速進化症候群”のアーティスト・ソール(V・モーテンセン)が体内に生む新たな臓器に、パートナーのカプリース(L・セドゥ)がタトゥーを施し摘出するショーが人気を呼んでいた。
監督・脚本:デヴィッド・クローネンバーグ/出演:ヴィゴ・モーテンセン、レア・セドゥ ほか/配給:クロックワークス、STAR CHANNEL MOVIES/公開:8月18日より、新宿バルト9ほか全国順次ロードショー