朝起きると風邪でもないのに頭がボーっとする、目が痒い、鼻水が止まらない…。今年もやってきたツライ花粉の季節を、小学生の頃から花粉症の、自称花粉対策の達人のライターが乗り切る施術、アイテムをご紹介します。

Ⅰ.花粉本格シーズンの救世主?『花粉症ボトックス』とは

最近ネットなどでも目にする『花粉症ボトックス』。注射は昔からあるけど、実際のところ本当に効果はあるの…?筆者が医師にインタビュー&実際に治療を受けてきました!!お邪魔したのは「やえす日本橋ヒフ科」。やえす院 院長、日本皮膚科学会 認定皮膚科専門医の矢野 正一郎(やの しょういちろう)先生にお話しを伺いました!

Q.最近耳にするようになった『花粉症ボトックス』、誰にでも効果があるのでしょうか?また、どのくらい持ちますか?

A.実は10年くらい前からあるんですよ!知覚神経をブロックするので誰にでも効果は期待できます
効果の継続期間はおおよそ2週~3週間くらいですので、花粉が最も飛散する2~4月頃に2~3回程度の治療をする方が多いですね。治療の効果は個人差がありますが、早い方なら治療直後から実感できます。
1週間~3週間、平均2週間程度効果は持続しますが、その後徐々に効果は落ちていきます。

Q.昔からある注射や内服薬とはどこが違うのでしょうか?

A.ステロイドを使った花粉症注射はホルモンバランスが崩れてしまったりするなどの副作用が指摘されていますが、『花粉症ボトックス』については特にそういった副作用の報告はされておりません。
内服薬のような眠気やだるさなどの症状が出ないこともメリットと言えます。

Q.施術を受けるに当たって気を付ける点などはありますか?美容目的のボトックスと同様、妊娠を考えている人は避けた方がいいのでしょうか?

A.妊娠・授乳中の方はもちろん、妊娠の予定のある方は最終投与後、2回の月経を経るまでは避妊をいただくようお願いしております。男性は少なくとも3か月は避妊してください。

また、ボツリヌスを使用する際、ごくまれに抗体ができてしまい効果が出なくなってしまうことがあるのですが、治療には少量のみ使用しますのでその可能性は極めて低いと言われています。

当院では、日本の厚生労働省で認可されているアラガン社のボトックスと、韓国製のボトックス(ヒューゲル社)の2種の薬剤の取り扱いがあります。ただし、どちらの薬剤でも国の認可治療ではなく自費の治療なので自己責任での受診となります。その点もあらかじめご理解いただいた上でご検討ください。

Q.内服薬や点鼻薬、目薬などは施術を受けた後も継続した方がいいのでしょうか?

A.ボトックスの効果により症状が治まっていたら継続しなくても大丈夫ですが、併用しても問題ありません。

Q.施術後に気を付けることはありますか?
A.当日は多量のアルコール摂取は避け、鼻粘膜ですので影響は少ないと思いますが、できれば熱い風呂に当日は入らないようにしてください。


心構えができたところで、いよいよ施術!個室に通していただきました。まずは鼻腔内をチェック後、鼻の粘膜にボトックスを垂らしていきます。今回、私が受けたのはアラガン社の「ボトックスビスタ」です。チクチクと痛い~!!鼻がムズムズして、くしゃみはあまりしてはいけないのですが、終わった後2回ほど出てしまいました(汗)。でもそのくらいであれば問題はないとのことでひと安心。
施術後、実際に使用した注射と薬液を見せてもらいました。チクチクしていたけれど、実際は針で刺されていたわけでないのも確認できました。
施術を受けた日が雨だったこともあり、症状がそこまで強く出ていなかったのですが、5日経過した今もその状態がキープできているので、まずまずの効果といったところではないでしょうか!また、私の場合は症状をできるだけ抑えたいので内服、点鼻、点眼は継続しています。また症状が強く出始めたら受診してみたいと思います!

Ⅱ.花粉対策をしながらオシャレも楽しみたいなら、『花粉対策メガネ』がオススメ!


花粉対策のメガネ、最近はカット率も向上し、おしゃれなデザインも色々登場しています。目が乾燥しやすい、涙が出やすい人にも嬉しい保湿機能の付いたユニークなものも。レンズに曇り止めはついているものと、ついていないものが商品によってあるので、ついていない場合はマスクで曇らないように別途曇り止めをつけるなどの工夫を!実際の着用感を試すべく、「JINS」の3モデルにトライしてみました。

マスク

そしてマスクは、ポリウレタン素材だから肌当たりが優しく、耳が痛くならない。繰り返し洗えて経済的、かつ5回までは99%の花粉カット率が落ちないという『PITTA MASK』を着用。色バリも豊富で、ネットでは14ものカラーが売られているのを発見しました!ただ、この『PITTA MASK』、着用していくうちに日焼け?なのか原因はわからないのですがピンク系やラベンダー系などの淡い色は黄色っぽく色が変わってくるので、気になる方は濃いめのグレーカラーがオススメです。今回は明るめの印象になるライトグレーをセレクトしました!

デザイン比較
最近トレンドの、ウェリントン型の中でもデカい!しっかり守ってくれそうな『花粉対策メガネ』を発見。まずはこちらから。

JINS PROTECT FINEウェリントン ブラック¥5,500(税込)一目ぼれで、これ絶対可愛い!!と思ったこちらのメガネは機能もすごかった!花粉カット率なんと最大97%※の優れものです。ただ、女性だとサイズが大きいせいか、鼻の下の人中が伸びて見えがちなので、マスクとの合わせコーデがオススメです。そしてサイズが大きいためなんだか重い!自分で簡単にフィット感を調整できるQuick Fit機構が耳掛けの先端についているのですが、つけ外しの際、毎回髪の毛が絡まってしまうので、ロングやまとめ髪をする機会の多い人は注意が必要そうです。ただそれを除外してもとにかくダントツオシャレでかわいいです。マットな質感がセンスを感じさせる『FINE』はボストン型もあり、2型2色展開となっています。なお、曇り止めレンズではありませんが、曇り止めスプレーが付属しています。

つづいてはこちら!同じく人気のウェリントン型で、少しフレームが細め、クリアな質感のデザインです。

JINS PROTECT BASIC ウェリントン ネイビー ¥3,300(税込)こちらは曇り止め付のレンズになっており、着用感もだいぶ軽やかです。花粉カット率は先ほどのタイプを超える最大99%※!耳掛け部分の先端がラバーゴムになっており、調整が可能になっています。価格も3,300円とお財布にも優しい『BASIC』も先ほどの『FINE』と同様、ウェリントンとボストンの2型、2色展開となっています。

JINS PROTECT MOIST オーバル ピンク ¥5,500(税込)オーバルタイプは、たぶんメガネをかけたことのある人なら一度は試したことがある、一番オーソドックスなデザインではないでしょうか?あまり期待していなかったのですが、これ着用感バツグンです!裸眼と比べて目の周りの湿度が約20%※アップするウォーターポケット&高保潤スポンジを採用。長時間潤いを保ち、乾燥から目を守ってくれるのだそう。

説明書には「デジタルデバイスの長時間凝視による瞬き回数の減少や、エアコンによる乾燥にさらされている現代人の目のことを考え開発されたメガネ」とあり、ギミック好きな男子にも好まれそうです。こちらも曇り止めレンズになっており、全然曇りませんでした!花粉カット率はこちらも最大99%※となっています。左はウォーターポケットに高保潤スポンジを入れた状態。はめてから付属のスポイトで水を垂らして使用します。右は湿らせた後、一度外してみた様子です。水を垂らすと薄いグレーからこの写真のように濃いグレーに変化するので、かけすぎることなく調整がしやすくなっています。こちらはスクエアとオーバルの2型2色展開となっています!

曇り止めレンズの注意点

ただ、1点気になるのが曇り止め機能と引き換えにどうしても起こってしまうレンズの反射。冒頭の『FINE』と比べると、後半の2つ『BASIC』『MOIST』はレンズに映り込みがあるのがわかると思います。実際にこれをつけてPC作業をすると、チラチラと端に光が出るので、気になる人は気になるかもしれません…。

JINSくもり止めスプレー(除菌)  ¥330(税込)

そんな人は、曇り止め機能はこういった曇り止めスプレーにお任せすると割り切ってしまい、冒頭の『FINE』をセレクトするか、「JINS」にはかわいい『チークカラー(R)レンズ』も扱っているので、敢えてさりげない色付きレンズに交換してみるのもオシャレ上級者としてアリかもしれません!(ピンク、ピーチピンク、ボルドーの3色展開。反射防止コート、撥水コート、紫外線99%※カット機能付き。+3,300円。)


※ JINS調べ/実験環境での測定値。※ カット率は小数点以下を四捨五入。

重さ比較

そして最後に重さ比較!数年前に購入し、長年着用している「Zoff」のスクエア型の『花粉対策メガネ』は27gでした!今回ご紹介した「JINS」は果たして・・

左から『FINE』37g、『BASIC』28g、『MOIST』26gでした!『花粉対策メガネ』も進化して、覆われる部分が大きくなった分、素材も軽量化していっているのか、『BASIC』はレンズのサイズが「Zoff」のものよりかなり大きいのに1gしか変わらないという結果でした!『FINE』は…これはもう大きい、オシャレなデザインと質感ということでしょうがないです!可愛いんですから。

ツライ花粉本格シーズンを乗り切る方法を薬から施術、アイテムまで多岐にわたりご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?万全の対策をしてこの春を乗り切りましょう!

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