とにかくライブがすごい!とウワサの16人組ダンス&ボーカルグループ・THE RAMPAGE。

「見ているだけで涙が出る」という唯一無二のパフォーマーでありながら、ライブの演出、振り付けなどに関わり、その冷静でクレバーな人柄から“ランペの頭脳”と呼ばれる、山本彰吾さん(通称・山彰さん、愛称・やまちほさん)の月1回連載『YAMACHIHO HENGE🍑』(やまちほへんげ)が sweet webでスタート♡

 

毎回、楽曲やTV出演ごとに異なるビジュアルイメージで「同じ人?」とSNS上でも話題になる山彰さんの「変化」(へんげ)する魅力をビジュアル+ロングインタビューで深掘りしていきます!

 

記念すべき第1回のテーマは、ストリート叩き上げのダンサーである山彰さんの真髄である「クラブ、ダンス、音楽」。ヒップホップの聖地、渋谷・HARLEM(ハーレム)を舞台にHENGEする山彰さんの魅力とは・・・?

たっぷりとお話しいただいたので、前半/後半と分けてお届けします。

最後にはビハインド動画もあるので、お見逃しなく・・・♡

※取材に際して、山彰さんへの質問をsweet 公式X、インスタグラムで募集したところ、熱量高めのたくさんのご質問をいただきました。ありがとうございました!

(前半)

About CLUB

デニムジャケット¥70,400 (ENTIRE STUDIOS/@nubian_tokyo)、サーマルロングスリーブ ¥4,950 (FRUIT OF THE LOOM/@fruitoftheloom_japan)、カーゴパンツ¥42,900 (77CIRCA/@1977circa)、デニムバケットハット¥33,000 (INNOCENCE/@nubian_tokyo)、その他はスタイリスト私物

「どうせだったらみんなで

楽しいことしたい」

――今回、取材に先立ちまして事前に読者の方々にクラブ、ダンス、音楽をテーマに山彰さんに質問を募集したところ、たくさんの応募をいただきました。コロナ禍も終わって「クラブで音楽に揺られて踊ってみたい」「行ったことないけど行ってみたい」という声が多かったです。

Q.やましょーさんのクラブデビューはいつですか?

山本彰吾(以下、🍑)「僕のクラブデビューは、小学校5年のときに地元・岡山で1年くらい通っていたダンススタジオの発表会で。昼間、クラブを貸し切って、イベントに出させてもらったりしてました。高校生のときには、倉敷でラッパー、DJ、ダンサーを集めて、デイイベントを組んで、夕方ぐらいから夜行かないぐらいまでイベントをやってましたね。上京して20歳くらいからは、(今日撮影で行った)渋谷のHARLEMや、eggmanにダンサーのイベントを見に行ってました

――当時のそういう経験が、今に生きていると思うことはありますか?

🍑「“どうせだったらみんなで楽しいことしたい”っていうのが結構、岡山のカルチャー的にあって。昔のブロックパーティー(※1)的な、多種ジャンルが一緒になっているイベントが結構あったので、その時から、ダンスだけじゃなくて、他のこともミックスしたいよねっていうのが、今の岡山でやってる活動に通じたりとか、根源的な自分の気持ちになってるのは間違いないです」

(※1)ブロックパーティ:1970年代のアメリカで人気が高まった、1つの街区の住人たちが集まる地域の祭りやお祝い。通常、音楽を演奏したり、ダンスを踊ったり、バーベキューなどが行われる。

――岡山ではそういったダンスやファッションなどのカルチャーが、もともと熱かったんですか?

🍑「もともとファッションのデニム文化の土台があって。で、ダンスはどこの県もそうだと思うんですけど、いろんな年代の方がいるし、ラッパーもラッパーで、県外や東京から有名なラッパーを呼んできたり、そこでラップを初めて知る人がいたりっていう感じで、いろんなカルチャーを持ってきてくれる大人たちがたくさんいたイメージがあります。

で、ラッパーもいるし、BMXって自転車の選手がいたりとか、インラインスケーターとかヨーヨーの世界チャンピオンとか・・・、いろんなジャンルの人が一緒の場所で練習してたりして、いろんな発見もあったり、高校生の時は楽しかったですね」

Q.山彰さん主催でクラブイベントをするとしたら、どんなイベントにしますか?

🍑「自分も楽しみたいから、MA55IVEをヘッドライナーにして、僕が好きなラッパー、ダンサーを集めて、高校生の時にやってたようなイベントをやりたいなと思いますね。

アーティスト目当てっていうよりかは、ちゃんと音楽が聴ける、曲も楽しみながら、お酒も飲みながらっていうのがいいと思う。

インストアライブも好きなんで、ちょっとお酒飲みながら、ファッションと音楽も楽しめるみたいなのもいいですね。

sweetさんプレゼンツでやるんだったら、インストアライブにして、お洒落なお酒、そうですね、ジントニックが飲める、みたいなのもやりたいですね」

――それは素敵なアイデアですね!いつか実現させたいですね。

Q.クラブに行ったことがないけど、スピーカーから流れるカッコイイ音圧の曲に身をゆだねてユラユラ踊ったら楽しそうだなと思う反面、敷居が高く感じます。初心者はコレを気を付けておけば大丈夫というような背中を押すアドバイスをお願いします!

🍑「初心者の方だったら、DJバーに行ったら、プレ体験ができますよ。友達と行って、座って、おつまみを食べながら、DJのプレイが聴けます」

――おすすめのお店はありますか?

🍑「渋谷のWREP(レップ)ですね。めっちゃいいですよ。音もいいですし、有名なDJもいいるし、ほぼクラブです」

Q.音楽、ダンス、お酒も好きなやましょーさんがおすすめするクラブの楽しみ方は?

🍑「初心者の人はとりあえずDJバーに行ってみてとおすすめしたけど、好きなDJを見つけるのはめっちゃいいです。DJの中にもアーティストと曲を出してる方とかもいらっしゃるんですよ。その人が出るイベントに行くと、なんか目的ができるから、何していいんだろうってならないと思うんです。

この曲知ってる、とか、この曲聴きたかった、やっぱ生で聴くと楽しいとか、大音量で聴くとやっぱこの曲かっこいいなってなるかもしれないんで、それをビールでも片手に、カウンターに肘かけながら 音楽を1人でのったりするのはちょっとおすすめです」

 

About DANCE

LAで気づいた「そもそも音楽を

楽しんでるんだ、この人たち」という感覚

Q.高校の時からストリートで踊ってたということですが、どんなふうに踊っていたのですか?

🍑「倉敷の駅前での広場みたいなところで、毎日、学校終わりに、ラジカセを担いで、1人でもう何も考えずに一心不乱に踊る、みたいな感じでした

――山彰さんはストリート叩き上げのダンサーと言われていますが、そのストリートでやってきたことは今の自分にどう生きている感じですか?

🍑「僕は1年ぐらいダンススタジオのレッスンに行ってあとは全部独学というか、駅で毎日毎日、ただ1人で踊って今の自分のスタイルに落とし込んでいった感じでした」

Q.ダンサーになるのが夢。やましょーさんがパフォーマーとして生きていくことを決めたきっかけは?ダンサーになるためには?

🍑「僕はAB型で結構、その時々で考え方が変わる人間なんで、 これだよっていうのは絶対言えないんですけど……、今思うことは、結局それ以外に何もなかったからかな。何もなかったけど、ダンスだけはずっと好きだった。やるんだったらもうこれしかなくね?って、中学校の時ぐらいからずっと思ってて。 高校卒業のタイミングで、THE RAMPAGEにもなれたし、上京したいなって思ってたら、必然的に上京するような状況になってた。

一概には言えないですけど、多少のきれい事っぽい感じで言うんだったら、「本当に好き」なのが大事

あれもこれもできる人は、逆にあれもこれもできると思うんですよ。でもほんとダンスだけってなってたら、 もう必然的に何かしらの仕事はできるっていうか。小さいところでレッスンもできるし、『もうそれ、ダンスで飯食えてる』みたいな、大なり小なりはあるけど、スーパースターが成功例でもないと思う」

Q.パフォーマンスを通じて、見ている方に一番伝えたいことは?

🍑「僕もまだ28歳で、人間として誰かを諭したりするようなことはできないんですけど、現状がそうさせてるんだと思います。僕がステージで踊ることによって、誰かが幸せになったり、あいつのダンスかっこいいなとか、ダンスやりたいって思わせているところに、なんか僕の思いはあんまり必要なくて。

ダンスを頑張るっていうだけです。とにかく僕はステージに立つためにダンスを頑張る、トレーニングを頑張る、日々の活動を頑張る。 そこで何を感じてもらうかは、皆さん次第って感じですね。

でもね、ライブに関しては、それこそ萎えることが昨日とかにあったりしたら、それを一瞬でも忘れる時間って作ろうとしても作れないじゃないですか。ライブで俺がダンスを踊ってる瞬間に、一瞬でも忘れてるだけでも、なんかすごい幸せだと思う

Q.やましょーさんがソロパートでよくやる電気ショックみたいに小刻みに震えるのは何ていうパフォーマンスですか?

🍑「小学校のときに1年くらい通っていたダンススタジオの代表が、僕みたいなフリースタイルで、その人がすごい好きで。ある時、代表が『ダンサーは必殺技を1個持ってた方がいい』って、例えば(ブレイクダンスを踊る)ブレイカーだったら、ヘッドスピンとか、逆立ちをしてくるくる回るとか、 一瞬で盛り上がるやつがいいよと言ってて。僕はダンススタイル的に、スキルで見せたいんですよねって言ったら、『じゃあこれとかできそうだね』みたいな感じで映像を見せてくれたのがあれだったんですよ。それを見て、『自分もやりたいな』ってなりました。

結局、THE RAMPAGEのパフォーマーになっても、そういう瞬間って必要じゃないですか。この人って言ったらこのダンスだよねとかいうキャッチーさにも繋がるかなと思って。(THE RAMPAGEのデビュー前の)武者修行ぐらいから、やり出しました。あれ、「ダダダダ」って言ってます」

★山彰さんの最新の「ダダダダ」はこちらの17:15から!

Q.注目しているダンサーは?

🍑「この間行ったLAで、KINJAZ(キンジャズ)っていうダンサークルーがいるんですけど、そこのAnthony Lee(アンソニー・リー)っていうダンサーのダンスはマジでやばかった。僕らがあんなにステージで汗かきながら2時間踊ってるのに、ほんとに汗1つかかない踊り方で、音楽をすごく伝えてくれるんですよ」

https://www.kinjaz.com/

https://www.instagram.com/_anthonylee_/reels/?next=%2Fp%2FBtoPie2jN3r%2F&hl=ja

Q.LAに一人で行かれてましたが、そこでの刺激、学びにはどんなことがありましたか?

🍑「5、6年ぶりに自分が生徒としてレッスンを受けに行ったんですよ。やっぱり日本と違う文化でもあるし、日本ってどっちかというと、その先にみんな目標がある人が多かったりとかなんですけど、「そもそも音楽を楽しんでるんだ、この人たち」って思う瞬間がすごく多くて。自分の感じたように音楽を感じて踊る人が多いなって思いました。

日本は、どっちかというと、振り付けが揃っていること=ダンスが上手となるイメージなんですよね。海外の方たちは、自分なりの楽しみ方でレッスンをしてるから、笑顔でダンスしてるイメージ。すごいなって思いました」

――より自由な感じですね。

🍑「自由ですね。なんなら、10分ぐらい遅れて、友達みたいに“お疲れ”みたいな感じて来て、始めますしね」

Q.ダンススクールに通い始めたけど、ついていけず挫折しそうです。どうしたらいいですか?

🍑「好きな音楽で踊るためにそういうレッスンをやってると思うんですけど、 音楽って本当にいろんな曲のジャンルがあると思うんです。K-POPでも、ヒップホップでもR&Bでもロックでもいいんですけど。自分がどう踊れるかみたいなのを想像して、音楽を聴くと早いかもしれないですね。なんかそっちが大事かなと思います」

About MUSIC

初期のランペはLIKIYAさん主体で

ヒップホップが布教されていった

Q.クラブミュージックの初心者・聴きはじめにおすすめの曲、ジャンルは?

🍑「例えばヒップホップ、レゲエ、ハウステクノがあったりとか、クラブにもすごくいろんなジャンルがあるんですけど、今の時代は、ヒップホップが結構、チャートに乗る時代なんで、Billboard Hot 100みたいなチャートとかを聴いてると、それが大きいクラブでかかったりするのでおすすめですね」

Q.何系の音楽が好き?好きなDJは?

🍑「僕はダンサーなんで、 自分のルーツの2000年代のヒップホップ、R&Bが好きです。アーティストいっぱいいるな。オマリオン、クリス・ブラウン、アッシャーとかね、皆さん聴きやすいと思うし。 昔の曲とかがクラブで流れると嬉しいし、ちょっとそういう年代ものをかけてくれるDJさんは好きです」

Q.お家でチルタイムに聴くBGMは?

🍑「それこそR&Bですね。LIKIYAさんがランドプ(※2)でおすすめしてたエリック・ベリンガーっていう(LAのR&Bシンガー)がいるんですけど、この人はマジでかっこいいです」

※2:RMPG DOPE STATION(通称:ランドプ)。THE RAMPAGEから派生したユニットMA55IVE THE RAMPAGE(LIKIYA、神谷健太、山本彰吾、浦川翔平、鈴木昂秀)による週1回のラジオプログラム。

RMPG DOPE STATION | block.fm

Q.いつもランドプでは素敵な音楽を選曲してくれていますが、どうやって探していますか?

🍑「僕らも勉強なんで、それこそ誰かから聞いた、とかもありますし、ビルボードのチャートから派生させたりしますし、R&Bの新譜を持ってきたり。あとは懐かしいなとか、自分が聴いてたなっていうのを出したりみたいな感じです」

――ランドプでかかっている曲はMA55IVEの皆さんの間で「こういうのがかっこいいよね」みたいな共通認識になったりするのですか?

🍑「そうですね。あ、・・・思い出しました、今。

THE RAMPAGEのメンバーは、いろいろなジャンルから来てるので、最初は、例えばヒップホップを聴かない人がいたり、ダブステップが好きな人がいたりとかいろいろでした。

『ヒップホップ色が強いグループ』っていうのが最初グループのイメージ像としてあったので、”みんなで共通認識にしていこう”という感じで、ヒップホップの曲とかを、 メンバーがグループラインにずっとまとめて送ってくれてて・・・、”あの曲かっこいいよね”とか、”こういうことやりたいよね”っていうのを結構な期間やってたんですよね。みんながヒップホップを好きになっていくっていう布教活動を、LIKIYAさん主体でやってました

(後半につづく)