紗栄子の今考えていること
「被害を受けた地域の食材を使ったメニューを、私が運営するファームでイベントの期間に提供しました」

興味深いのは、何かをしたいからやっているわけではなくて、いつだって必要とされ、求められるから、紗栄子は動く。

「支援活動をしていると、被災地の皆さんに『自分たちの現状を伝えてほしい』と言われるんです。時間が経つと報道も少なくなって、みんなに忘れられていく。報道にも格差があって、報道される場所とそうじゃない場所が生まれるので、私たちみたいなボランティアはマスコミでは拾いきれない部分をお伝えして、現地の方々の力になれればという思いがあります。

寄付をしてくださる方って、皆さん『微力ですが』と申し訳なさそうにされるんですが、微力は無力ではないし、集まれば着実に大きくなっていくので、申し訳なさは何ひとつ感じてほしくないんですね。

一歩を踏み出してくださったことに感謝ですし、そうやってつまずいてしまいそうなことを取り払っていくのも私たちにできることのひとつだし、存在意義にもつながります」