――主人公のペイ・チェンを演じられてみて、チェンというキャラクターの魅力をどんなところで感じましたか?

現実社会の社長もそうなんでしょうけど、人を惹きつける力だったりとか、人を動かす力だったり「この会社のために尽くそう」と思わせてくれるような、人を引きつけるカリスマ性みたいなものを持っているなと思います。

損をしようとしているので、仕事をいい加減にじゃないですけど「これぐらいやったら大丈夫でしょ」「あとはよろしく」みたいな。一見ちょっとダメ人間に見える部分はあるんですけど、その中でも会社に人を引き抜く時だったり、ふとした時に人の心を動かすような言動が随所に見られるんですよね。

彼がそういうことを無自覚にやっているのかまだ分からないですが、カリスマ性が見える瞬間があって、そこはやっぱり魅力の1つかなと思います。

――どこか憎めないようなキャラクターですよね。

そうですね。あと基本的に作品全体としての雰囲気がコメディというのもあって、チェン自体も社員に見せている顔と、でも実はそれって会社を大きくするためにやっているようで、損するためにやっているんだよっていう、心の声や表情、あとは態度もコロコロ変わるので、そういうところは観ていて飽きないポイントだと思います。

小野賢章