――sweetは28歳の女性をターゲットにした媒体で、30歳になることに不安を感じている読者も少なくないと思うのですが、小野さんは20代から30代に突入したときに心境の変化などはありましたか?

僕は早くおじさんになりたいなってずっと思っているので(笑)。当時も30代になるのが楽しみだなってずっと思っていました。20代の時に先輩から「30代は楽しいぞ」みたいな話をよく聞いていたんですけど、なんで楽しいのかなって考えたときに、“20代、仕事も選ばずただがむしゃらに働いたからこそ、30代が楽しいんだろうな”って、なんとなくその先輩たちを見て思いました。

もちろん楽しい仕事もあれば、自分の中で「肌に合わないな」というものももちろんあって。でも「じゃあ、やらない」じゃなくて、そういうことも乗り越えてやってきたから、きっと30代はもっと楽しいんだろうなと思っていました。その大変な時期を乗り越えた20代があったから、30代はすごい楽しみでしたね。

結果、今すごく楽しくて充実しているので、20代にもがいて本当によかったなと思います。

僕はあんまり大きな目標とかは立てずに、目の前のことをやっていれば、何かが開けるというか、自ずと「なるようになるか」くらいの気楽な感じで生きているので。もちろんそういう感覚も人それぞれだと思いますけど、ストレスを溜めないのが1番いいかなと思いますね。

小野賢章

――最後に、読者の方にメッセージをお願いします!

アニメとか僕らがやっている職業ってエンターテイメントで、“社会派な○○というテーマでこれを伝えたいんだ”みたいな固い作品もあれば、何も考えずにとにかく面白いとか、笑えるとかそれだけを追求したのもあって。本当にいろいろな作品があるので、ぜひ触れてもらえたら嬉しいです。

僕は映画とか舞台とか、自分がお金払って観に行く時って、「なんでお金払って辛い気持ちにならなきゃいけないんだろう」と思ったりすることがあって(笑)。なので悲しいより、辛いよりは「楽しい」という気持ちになってほしいっていう思いが大きかったりするので、そういう僕にとってもこの『『破産富豪 The Richest Man in GAME』は、何も考えずに観れて楽しめるものになっていると思います。

ぜひいろんな方に観ていただきたいですし、アニメを普段から観ない方でも、すごく楽しめるんじゃないかなと思います。

 

――ありがとうございました!