【北村匠海×林裕太×綾野剛】「10分後に死んでもいいって思えるぐらい、“今”をやり抜いてきた」(北村)【sweet web独占】
──皆さん共演されてみて、ほかのお二人から受けた良い影響や気づきなどは、ありましたか?
綾野「林くんはみずみずしいです。どうやったらそこにたどり着けるか、非常に難解です」
北村「僕からしても相当難しい」
綾野「匠海は、一つ一つのフェーズを出し惜しみせずにやり切るという、その出力が本当に素晴らしいですし、誠実だと思います。役者はとことん自分と向き合い鍛錬すること以外にないと思っていますが、その方法論で間違っていないということを、匠海から改めて学ばせてもらいました」
北村「“10分後に死ぬ”っていうのが僕のモットーなんです。10分後に死んでもいいって思えるぐらい、どうやって今をやり抜くか。そうやって生き切った連続が、人生になってきますよね。同じようなことを言っちゃうかもしれないですけど、剛さんとはなんか似てる部分が多いなって思うんです。その瞬間ごとに役者としての命を削ってる感じがするんですね。『愚か者の身分』を通して、その背中を大きく感じたし、僕がやってることは間違いじゃなかったっていう答えがある気がしました」

北村「そして裕太については、僕や剛さんが今 芝居でやろうとしても決して叶わない真っ白さがあるなと思います。芝居って8割が役としての魅力だとしたら、残りの2割は個人の人生、いわゆる個性だと思うんです。その人が生きた人生や表情があるからこそ、役者っていうのはこれだけの数がいる。裕太は、その2割が眩しい人で、憧れますね。彼のピュアさがこの映画の美しさの根底にあると思います」
林「とにかくお二人の姿を見ていて、やっぱり本当の役者なんだなって。僕も一緒に並ばせてもらってはいるけど、匠海くんと剛さんは一つの役を背負うことに対しての責任感が多分(僕とは)違うなっていうふうに感じてました。僕はまだ自分が生きてきた中で得てきた立ち振る舞いや喋り方、容姿を活かすことを良さにしているんですけど、お二人はそれを含め、役に対しての向き合い方がすごくストイックなんです。僕も早くそういうふうになりたい。役に対する責任をもっと全うできるように、役者として、人間として成長できるようになりたいと思っています」









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