【北村匠海×林裕太×綾野剛】「10分後に死んでもいいって思えるぐらい、“今”をやり抜いてきた」(北村)【sweet web独占】

──最後にこれから作品をご覧になる方に向けて、メッセージを一言ずつお願いします!
綾野「この作品は、3人の男がこの3日間をどう生きるか、生き抜くか、もっと言えば、生き残れるのかというサスペンス要素もありながら、ヒューマンドラマでもあります。エンタメの形がたくさんある中で、今作には三者三様の生き方を一本の映画で感じられるという魅力があると思っています。そういったものを映画館の中で、たくさん浴びていただき、いろんな人生を、その瞬間を、受け取っていただけたら幸いです」
林「絆だったり、誰かのために生きることだったり、そういうものをこの作品から受け取れるんじゃないかなと思います。それを“ただの理想じゃん”って切り捨てないでもらえたらいいなって思いますね。理想を見ているからこそ、人生を良くすることができるかもしれないので、作品から受け止めるものを素直に感じ取ってもらいたいです」
北村「エンタメって、ある意味逃げ場だと思うんです。僕らが仕事を続けている理由としては、その逃げ場所を作るっていうのが大きい。そして、僕ら自身もそこに逃げているんです。『愚か者の身分』という映画は、本当にそういう逃げ場所として機能しているなと強く感じます。作品を観ていると、どこか自分の人生を肯定してもらえるような感覚があるんです。目の前で起きていることは悲惨なことかもしれないし、決して称えられるような3人ではないけれど、そうやって彼らが泥臭く這いつくばって生きているからこそ、誰かがここに逃げ込めるのかなと感じました。皆さんが何を観て、どのように感じるか。1つでも自分の中で持ち帰れるものがあれば、それで正解だと思う。そんな作品が出来上がったと思います」
──ありがとうございました!
劣悪な環境で育ち、気が付けば闇バイトを行う組織の手先になっていたタクヤとマモル。闇ビジネスに手を染めているとはいえ、時にはバカ騒ぎもする二人は、ごく普通の若者であり、いつも一緒だった。タクヤは、闇ビジネスの世界に入るきっかけとなった兄貴的存在・梶谷の手を借り、マモルと共にこの世界から抜け出そうとするが……。
出演:北村匠海、林裕太、山下美月、矢本悠馬、木南晴夏、田邊和也、嶺豪一、加治将樹、松浦祐也、綾野剛/プロデューサー:森井輝/監督:永田琴/脚本:向井康介/音楽:出羽良彰/原作:西尾潤「愚か者の身分」(徳間文庫)/主題歌:tuki.「人生讃歌」/配給:THESEVENショウゲート
北村匠海/TAKUMI KITAMURA
1997年11月3日生まれ、東京都出身。2008 年に映画「DIVE!!」で映画デビュー、2011 年には 4 人組バンド「DISH//」を結成。映画「君の膵臓をたべたい」で第 41 回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。近年の出演作にドラマ「仰げば尊し」「名探偵ステイホームズ」「星降る夜に」「アンチヒーロー」「あんぱん」、映画「さくら」「明け方の若者たち」「とんび」「東京リベンジャーズ」シリーズ「法廷遊戯」「悪い夏」がある。また、10 月期テレビ朝日ドラマ「ちょっとだけエスパー」が放送中。
2000年11月2日生まれ、東京都出身。2020年に俳優活動をスタート。2021年、『草の響き』(斎藤久志監督)で映画初出演を果たし注目を集めたのち、『間借り屋の恋』(22/増田嵩虎監督)で映画単独初主演に抜擢、翌年『ロストサマー』でも主演を飾る。主な出演作に、ドラマ『なんで私が神説教』(25/NTV)、『風、薫る』(26/NHK連続テレビ小説)、映画『少女は卒業しない』(23/中川駿監督)、『逃げ切れた夢』(23/二ノ宮隆太郎監督)、『オアシス』(24/岩屋拓郎監督)、『HAPPYEND』(24/空音央監督)など。『君の顔では泣けない』(坂下雄一郎監督)の公開が控える。
1982年1月26日生まれ、岐阜県出身。2003年俳優活動をスタート。代表作に『コウノドリ』(15・17)、『MIU404』(20)、『ヤクザと家族 The Family』(21)、『地面師たち』(24)などがある。昨年出演した『カラオケ行こ』では、第48回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞。そのほか、キネマ旬報ベスト・テン主演男優賞、報知映画賞助演男優賞など受賞歴多数。









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