「男性脳の人は論理的」「女性脳の人は共感能力が高い」など、男性脳・女性脳の違いについて耳にすることも多いですよね。
考え方の違いから、時には喧嘩や言い合いにつながってしまうことも。しかし、男女の脳の構造の違いが影響しているとわかれば、今まで以上に上手く対処できるようになるかもしれません。
そこでこの記事では、男性脳と女性脳の違いについて解説します。考え方や感情のすれ違いに悩んでいる人は、ぜひ記事をチェックしてみてください。
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男性脳と女性脳が違うといわれる理由って?
そもそも、なぜ男性脳と女性脳に違いがあるのでしょうか? これには、右脳と左脳の働きが関係しています。
人間の脳は、直感や感性を司る「右脳」と、思考や言語を司る「左脳」の2つに分かれています。この右脳と左脳をつないでいる神経が「脳梁(のうりょう)」です。
この脳梁の動きは、女性の方が活発だといわれています。右脳と左脳をバランスよく使えるため直感や感性を含めて思考できるのが、「女性脳」の特徴です。一方、男性脳の場合は状況によって思考に偏りが出るといわれています。
男性は男性脳、女性は女性脳であることが多いものの、性別で決まるわけではなく、個人差が大きいそうです。
男性脳と女性脳の6つの違い
ここでは、いわゆる男性脳と女性脳の違いについてご紹介します。男性脳と女性脳の違いをチェックして、ぜひ恋や日常生活に活用してみてくださいね。
記憶方法の違い
物事を記憶するときの方法や記憶力には、男性脳と女性脳で違いがあるといわれています。
- 男性脳……抽象的なイメージの記憶が得意
- 女性脳……耳から情報を記憶し、言葉を思い出すのが得意
男性脳の場合、全体のイメージを把握して、記憶するのが得意。そのため、地図や道順、数式などを記憶する力が高いといいます。よく「男性脳の人は地図を読むのが得意」といわれますが、これは男性が空間認識能力が高く、全体イメージの把握が上手いため。
一方、女性脳の場合は、印象残った言葉やフレーズを記憶するのが得意。耳の発達がよく、言葉を思い出すのが得意であることから、女のコは小さい頃からおしゃべり上手なのかもしれません。
考え方の違い
考え方の違いとしては、男性脳は論理的、女性脳は過去の経験に基づいて考える傾向があるといわれています。また、女性脳の方が感情に基づいた行動が多いという意見もあります。
- 男性脳……論理的に考えて解決しようとする
- 女性脳……過去の経験・体験を振り返って解決策を探す
男性脳の場合、何かトラブルが起きたときに論理的に考える傾向があるといわれています。なぜトラブルが起きたのか、原因は何か、どう対処すべきか、詳しく追求や分析を行います。
女性は、過去の出来事をもとに対処法を探して解決につなげます。「あのときはこうだったから、今回もこうすれば大丈夫」「あのときはこれで失敗したから、新しい方法を試そう」など、経験をもとにして対処します。
会話の目的の違い
会話では、男性脳の場合は結論を、女性脳は共感やプロセスを重視する傾向があるといわれています。
- 男性脳……結論やゴールがはっきりしたやり取りが得意
- 女性脳……目的地が定まらない雑談が得意
男性脳の場合、結論やゴールがある会話が得意です。何かを伝える、交渉するといった目的を求めることが多い傾向にあります。
女性脳の場合は、会話のプロセスや話題についての共感を求める傾向があるといわれています。商談や交渉ではなく、話すことやコミュニケーションそのものが目的であるため、目的地が定まらない雑談も得意です。
よくいわれることがあるのが、「話を聞いて共感してほしい女性」と「解決策を求める男性」が衝突するパターン。
女性は「今日仕事でこんな嫌なことがあったんだ〜」という話題にただ共感してほしいだけなのに、男性から「どうしたいの?◯◯した方がいいかもしれないよ」と返ってくると、共感されていないと感じてすれ違いが生じてしまうことも。
とはいえ、男性としては、「アドバイスを求められた、助けてあげなきゃ!」という気持ちで伝えているため、しっかり受け止めてあげることが大切です。すれ違いが起こらないよう、考え方の違いを理解しておきましょう。
恋愛の違い
恋愛についての考え方にも、男性脳と女性脳で違いがあります。
- 男性脳……アプローチに対してポジティブに考えることが多い
- 女性脳……アプローチに対してネガティブに考えることが多い
恋愛での考え方は、男性脳と女性脳で正反対だといわれています。
男性脳の人の場合、ほんの些細な好意を向けられると「もしかして気があるのかな?」と、アプローチに対してポジティブに考えることが多いようです。
対して、女性脳の場合はアプローチがあっても、ただ喜ぶだけでなく同時に警戒します。「ただの遊びかもしれない」「誰にでも同じことを言っているかもしれない」「勘違いしないようにしよう」など、ネガティブに受け止める傾向が多いです。
本能的に多くの子孫を残そうとする男性に対して、女性の場合、じっくり慎重に考えてより優秀な遺伝子を残すことが重要です。これらの違いが恋愛でのアプローチの捉え方の違いにつながっているのかもしれません。
ショッピングでの違い
男性脳と女性脳では、ショッピングの楽しみ方にも違いがあります。
- 男性脳……目的のためにショッピングに出向き、熟考して買う
- 女性脳……ショッピングそのものを楽しみ、直感で買う
男性脳の場合、目的があるショッピングの場合は寄り道せず、真っ直ぐ目当てのお店に行きます。「今日はコートが欲しい」と考えていた場合、お店にあるいくつかのコートを見て、比較し、購入を決めます。
女性脳の場合は、もちろん目的があって買い物に出掛けることもありますが、ショッピングそのものを楽しむことも多いです。
「新しいトップスを買おう!」と目当てのお店に向かう途中で、気になる化粧品やアクセサリー、バッグ、靴などのショップでの寄り道を楽しんだ経験がある方も多いのではないでしょうか。
このような違いから、男性脳の人に対しては「いつまで比べてるの?」、女性脳の人へは「いつ目当てのお店に行くの?」と思ってしまうことがあるでしょう。
見え方の違い
ユニークなところでいえば、男性と女性では「見え方」も違うといいます。
- 男性……M細胞が多く、動きを捉えやすい(視力が優れている)
- 女性……P細胞が多く、色や質感を感知しやすい(視野が優れている)
人間の目の網膜には「M細胞」と「P細胞」と呼ばれる細胞があります。M細胞は速度・方向・位置などを感知し、P細胞は色・質感などを感知する細胞です。
M細胞は男性の網膜に多く、P細胞は女性の網膜に多く存在しています。これにより、男性は動きを捉えるのが得意で、女性は色や質感の細かな違いに気づきやすいという違いが起こるようです。
男性は、狩猟生活で獲物を捉えるために、方向感覚や素早く動くものを捉える能力が鋭くなりました。
一方で女性は、子どもの変化や周囲に起きた異変・危険を素早く察知しなければいけません。そのため、色や質感に敏感になったと考えられています。
本当はない?男性脳と女性脳の違いについての新しい見解
ここまでご紹介の通り、「男性脳と女性脳では構造が異なり、それが考え方や思考に影響する」というのは、よく耳にする有名な話です。
しかし、最近の研究では、性差よりも「個人差の方が大きい」といわれています。
男性脳と女性脳の違いについて根拠としてよく挙がる「右脳と左脳の脳梁の太さに違いがあり、女性の方が太い」という研究結果は、1982年のもの。科学的根拠には乏しいといわれています。
よくいわれるのが「男性の方がリーダーシップを発揮しやすい」という説ですが、リーダーシップに男女差はほとんどないといいます。
ただし、男女の違いによる差が全くないわけではありません。以下のような分野では、男女差が認められたといいます。
【男女の差が認められた分野】
- 男性の方が高い……物への関心、空間把握能力、乱暴な動作
- 女性の方が高い……人への関心、協調性
【男女の差がない分野】
- 社交性
- 誠実性
- 利他行動
- ネガティブになりやすいかどうか
- 報酬に対する感度
- 攻撃的な性格
- 言語能力
- 数学
- 自己肯定感
- リーダーシップのスタイル
- 断定しない話し方
男性脳と女性脳に違いはあるものの、性別よりも個人差が大きいということがわかっているため「男性脳だから、女性脳だから」と気にし過ぎる必要はナシ。
真剣に受け止め過ぎず、話題として楽しむだけに留めておく方がいいかもしれません。
思考や行動の違いを理解してよりよい関係に♡
男性脳・女性脳という考え方があるものの、実際には男女の性別よりも「個人差」の影響が大きいことが最近の研究でわかってきました。
「男性脳だから」「女性脳だから」と2つにきっぱり割り切って考えるよりも、よくいわれている特徴や傾向を知ってお互いに歩み寄り、よりよい関係を築けるようにしてみてはいかがでしょうか♡
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