主題歌の『Break of Dawn』は
直己の気持ちで歌いました

――主題歌はINIの『Break of Dawn』です。ご自身の曲が主演映画で流れているのを見たときはどんな気持ちでしたか?

木村「この曲は歌い出しが僕で最初のパートを歌っているのですが、試写を見たときに、直己とあこ子の大切なシーンで僕の声が流れるっていうのがインパクトがありすぎて(笑)。自分の声が、2人の世界観を邪魔してるんじゃないかって、思うくらいだったのですが作品としてはすごいエモい感じに仕上がっていましたね。『Break of Dawn』の曲調も、theラブコメという感じではなくしっとりした大人の雰囲気で、4人のそれぞれ成長した姿を感じてもらえる曲なのかなと思えたので、すごくお気に入りの1曲になりました」

――この作品の主題歌ということで、木村さんはどんな気持ちで歌を歌っていたのでしょうか?

木村「レコーディングのときは直己の役をやっている真っ只中だったので、直己の気持ちで歌っている部分はありましたね」

―この作品の最初の方で『IN1(アイエヌワン)』という人気グループの話題も出てきていましたよね?

木村「面白いなって(笑)。ちょっとひねってくれて嬉しいです。僕的にはINIがこんな形で登場できるってなかなかないので。そういう、ちょっとした部分にもいろいろな仕掛けがあるので、ぜひ、聞き逃さずに楽しんでいただけたらと思います。ほかにも水族館のシーンでは監督が魚の動きとかも指示を出していたので(笑)。そういうところもしっかり見て欲しい」

――水族館のシーンは予告編にも出ているんですけれど。皆さん浴衣も着ていて、そのほかは制服のシーンが多いので印象に残っています。水族館のシーンで印象的だったことは?

木村「あこ子と直己のシーンで、初めて直己が自分の気持をぶつけるシーンは、すごく印象的だと思います。絵的にもすごくきれいで光の差し込み方なんかもエモくなっているので僕の推しポイントのひとつです」

――キラキラした青春が描かれている作品ですが、ご自身を振り返ってみて、これが青春だ、というシーンはどんな情景ですか?

木村「文化祭です。クラス一つになって何かを作り上げたことが青春だなって思います。文化祭で何かを作るって高校生の瞬間しかできないこと。演劇をしたり飲食店をしたりって小中学生ではできないことなので、高校生の瞬間しかできないことだったなって思います。僕は3年間の間で演劇の中でヲタ芸の披露とかしたり、テーマパークにありそうなアトラクションを段ボールで作ったりしました。ここからタイムスリップします、みたいな案内人もいて、江戸時代から順番に現世に戻っていく仕掛けを作って。それぞれ、ミッションをクリアすると、ひとつ先の時代に進めるみたいなアトラクションを作ったりしましたね」