
ジャケット ¥156,200、ニット ¥144,100、パンツ ¥96,800、シューズ ¥99,000 (すべてアワー レガシー/エドストローム オフィス)
――持ち前の知識が活用できたんですね。
北村「そうなんです」
河合「すごいですよね(笑)。私は、生活保護の不正受給に関してずっと問題があって、議論されてることだということは知っていました。最初に脚本を読んで、リサーチが必要なのかなって思ったんですが、こと愛美についてはそれ自体に何か問題提起をする作品ではなかったので、自分が今まで見たことのある光景とか、他の作品で触れてきたことで対応しようと思ったんです」
――『あんのこと』でのリサーチはかなり役に立ったんじゃないですか。
河合「そうですね。『あんのこと』はもちろんですが、『由宇子の天秤』もすごくいい経験になったと思います」
――どちらもダメなキャラクターではありますが、それでも憎めないっていうところを感じたポイントは?
北村「愛美に対しての抗えない愛情は、守で愛せるところだと思います。もちろん理性的に考えるとダメ。でも、いざそうなった時に感情を押し殺せる人がどれだけいるのかって言われたら、イエスともノーとも言えないなと思うんです。僕がほんとにケースワーカーで、担当の受給者に本当に惚れてしまったらどうするんだろう。守と同じ行動を取るんじゃないかって。そういう本能的なところは人間臭くていいなと思うんですよ。愛する彼女のためにがんばって、生活が豊かになればなるほど、生きる強さが人間らしく映るといいなって思いながら意識して言葉のスピードを早くしていました」
河合「ちょっとさっきのお話と重複しちゃうんですけど、愛美でよかったと思うのは、美空を家から連れ出すっていう行動。あれは、それまでは全く見えなかったエネルギーを出す瞬間なんです。ああいう土壇場の時に子供だけは守ることにアンテナを向けて動けたことはすごくよかったと思っていますし、だからこそ彼女のことを憎めないんだと思いました」
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