――花江さんは本作の中でお気に入りのキャラクターはいますか?

ヤーセンの親友的なポジションに、(梶原岳人さんが演じる)“グレイ”っていう、ちょっとムキムキのキャラクターがいるんですけど、彼がまたヤーセンにすごく優しいんですよね。

でも、グレイ自身も実はちょっと“落ちこぼれ”というか、能力的にはあまり高くなくて。そんなふたりが一緒に困難にぶつかったり、それを乗り越えていったりする関係性があって。

なんかその“相棒感”みたいなものがすごく良いなって、演じながらも感じています。

 

――能力は高くなくても、それでも前に進んでいく姿は、ある種の“心の強さ”でもあると感じました。花江さんご自身は、ご自分の“メンタルの強さ”についてはどう感じていますか?

あまり深く悩まないタイプなので、「メンタル的に辛い」と感じることはあまりないですね。自分では、けっこう安定しているほうだと思います。落ち込むことがあっても、だいたい次の日には持ち直してます。お風呂に入って寝たら、わりとリセットできちゃうタイプです(笑)。メンタル的には、自分でも“強いほう”だと思います。

昔と比べて、まわりの意見を気にしすぎなくなったことも大きいですね。20代前半の頃は、仕事を始めたばかりで、まだ業界にも自分が知られていなかった時期だったので、ちょっと肩に力が入っていたところもあったと思います。

でも今は、相手側も自分を理解してくださって、過度に気を遣わずに仕事ができるようになったというか。そういう意味では、だいぶ仕事もしやすくなったなって感じています。

声優の花江夏樹