――6月はRAVERSの月。RAVERSへの愛に変化はありましたか?

🍑「昨日もちょうどRAVERS DAYでファンの皆さんと会えたんですけど、RAVERSっていうと、『S』がついてるじゃないですか。僕はさきほども言ったんですけど、あくまでも対『人と人』の関係だと思うので、大きな集団というより、RAVERSの1人1人の皆さんに、ちゃんと自分という人間の価値観とか、人間性、パフォーマンスもそうですけど、そういうことを知ってもらいつつ。 僕も皆さんの普段の性格知りたいと思うぐらい、1人1人と近づきたいなという気持ちはずっと変わってなです。

コロナの頃くらいから変わっていったのは、僕らは夢を与える仕事ではあるんだけど、押し売りだけは絶対にしちゃいけないなっていうのがありまして。人に期待されるってすごいいいことなんですけど、目が見えなくなるんですよね。次のライブもやばいんだろうなって言われれば言われるほど目的が分からなくなったりする。

とりあえずそのすごいライブを作ればいいのかっていうことでもないし、ちゃんと伝えたいことが表現できないと、ステージ完成しない。僕らとファンの方の目線を置き換えたときに、『自分が日常的に何もうまくいかなくて、でもTHE RAMPAGEだけが救いだ』みたいな気持ちのときにライブで、『皆さん、夢を持つことは、めちゃくちゃ大切なことですよね』『夢を追ってる人が一番かっこいいと思います』『夢に向かって頑張りましょう』って言われたら、『ああ、ちょっと生きてる世界が違うかもな』と実はあるタイミングで思ったことがあって。

全体に向けての発信ではなく、『うわ、俺に言われてる』みたいになると、それがプレッシャーになり、『THE RAMPAGEのみんなはこんなに輝いてて…』みたいになるのかなと思う。

僕らはメイクしてもらって、衣装を着させてもらって、ようやくキラキラしてるだけであって、日常にいるときは本当に皆さんと変わらないですよっていうところと、あとは何よりライブに来てくれたときに、『まあ、明日も生きてみようかな』 『明日も頑張ってみるか』『めんどくさいけど、まあやるか』ぐらいの日常の本当に小さな火をともし続けることが大事だと思ったんですよね。

僕はライブのMCでも言ってますけど、夢っていうよりかは、『目標』に向かって、毎日大変だし、めんどくさいけど、まあ生きてりゃなんかあるんですよみたいな気持ちで過ごしてほしいなって思ようになりました。

そのマインドに変わってから自分のパフォーマンスもめちゃくちゃ上がりましたし、ステージに立ってる自分のことを好きになったりしました。

ただただ頑張れよって言われるより、どうにか毎日をつなぎ止めるっていう、大変だけど、さりげない毎日で、僕はその当たり前の毎日を当たり前に来るようにしなきゃいけない、気づいたら1年経ってたっていうのが一番幸せだなと思ってて。 明日、明後日、もう1日…、おもちゃのブロックをずっとつなげてあげるっていうのが、自分の好きなアーティストがやってほしいこと、(つまり)自分がやってあげたいことなのかなと思うようになりました」

――より、日常、水みたいな感じに近いのでしょうか。

🍑「そうですね。ライフラインがずっと通ってるような。コロナの頃、当たり前の日常がなくなったときに一番恐怖を感じたから、こういう考え方が生まれていったと思いますね」