――ここからは岡本さんご自身のお話をお伺いできればと思います!声優のお仕事をされている中で、ターニングポイントになった出来事や作品はありますか?

初レギュラー出演の『ゴーストハント』や、初めて主役を演じた『sola』作品もそうなのですが…。

特にターニングポイントになったと感じるのは『ペルソナ 〜トリニティ・ソウル〜』という作品ですね。そこで初めて台本の読み方を教わりました。僕は3兄弟の次男役だったんですけど、末っ子役の沢城みゆきさんからは空間認識の大切さを、長男役の子安武人さんからは「役者たるもの、キャラクターに魅力を与えなきゃダメだ」という遊び心を教えてもらいました。

岡本信彦

――『sweet』は28歳の女性がメインターゲットです。30歳になることに不安を感じている読者の方もいると思うのですが、岡本さんご自身は20代から30代に突入した時の心境の変化はありましたか?

ありましたね。ディレクターさんに「声優業界では28歳から32歳のこの4年間が大事、この4年間で何をしたかどんな芝居をしてどんなキャラクターを演じていくかで、今後の人生が決まる」と言われました。とはいえどうしたらいいんだろうって悩みましたね。もちろん、いただける役1つ1つに感謝しつつ頑張るしかないんですけど。

なので他に自分でできることとして、イベントやラジオだったり、あとはどういった方々とどのように付き合っていくかというのを考えました。その期間は背伸びして、監督さんやスタッフさんなどいろんな方々とご飯に行くようにしていましたし、全く違う業界の方と話したりもしました。

そのおかげで、「アニメってこう見えているんだ」「声優ってこう見えているんだ」とか、見聞が広がった気がします。あとは、色んな方と話したことで会話術も培うことができました。

――他業種の方々とも接することで、ご自身のことを客観的に見つめ直す機会にもなったんですね。

そうですね、自分1人では気づけなかった考えや知識も得られるので、色々な方と話をした方が良いと思います。

ただ、普段からコミュニケーションをしっかり取られている方も多いと思うので。色々な不安がそれぞれあると思いますが、好きなものをそのまま追っていくだけで大丈夫な気がします。

もし趣味とか好きなものがなければ、アニメとか観るのはどうですかね? ぜひ『破産富豪 The Richest Man in GAME』を観てみてください!(笑)。

岡本信彦