とにかく難しい!(笑)
混乱するけどシニカルなユーモアと衝撃で深く物語に引き込まれます

「真っ赤なカバーがキャッチーで手に取ったのがきっかけ。後から知ったのですが、単行本のカバーもこの作品を象徴する描写で興味を持ちました。
読み進めながらも物語の展開やどこへ向かっていくのかが本当に難解で、専門用語も多発するので調べながら読んだり、巧妙に張り巡らされた伏線を回収するために何度もページを戻って読み返し登場人物を辿る作業を並行し……。それが本当に“読書”を楽しんでいる感覚を得られます。とっても好みな作品でした。
群像劇であるこの作品は、あらゆるキャラクターが発するセリフひとつひとつをとってもどこかシニカルでユーモアがあり、それも読んでいて面白さがありました。個性的な登場人物のなかでも私が印象的だったのが建築家の男性・アンドレ。聡明で賢く仕事をこなすけれど、自分のパートナーに対しての感情表現などプライベートな面はとても陰気くさくて、その人物像がとても人間らしくて想像しやすかった。
作品を読み終えてやっと、ここに出てくる登場人物は全員必要だったんだな、と理解しました。それまでは、もう多過ぎて誰が誰だか混乱の連続でした(笑)。
今回の撮影では、作品を象徴するキーワードを拾い表現。“乱気流”の描写シーンでは、照明や光感にもこだわり、カメラマンさんも空間に合う音楽を選曲してくださったりと、まさに神秘的かつ不可解な世界観の中で撮影をしました。
最終ページでは、乱気流によって重複された“もうひとりの自分”との対峙を表現。記憶も遺伝子も同じでどちらも間違いなく私なんだけど、自然と意識の置き所を変えて撮影に臨みました。もし本当に、作品と同じようなことが起こったら、もうひとりの自分を受け入れられるのかなぁ……。
正義と悪とか、かけ離れているならば話は簡単だけど、そうでもない。でも、仕事で忙しいときに、時々自分がもうひとりいたらいいのにな、と思うときはありますね(笑)。
不思議で奇妙で気味が悪くて、『異常』というタイトルがぴったり。読んでいくうちにどんどんと引き込まれていくので、読書を楽しみたい秋におすすめです」
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