―長編映画デビューの秋葉監督との撮影で、いつもと違う部分や印象的だったことはありますか?

綱「撮影のときに手持ちカメラで撮っていることが多かったです。だからよりリアリティーが出て、きっと監督は狙ってやっていたのかなって。モニターを見たら、すごいなぁ普通の映画とは違うものが撮影できそうだなって期待感がありました」

―映画も歌舞伎町のリアルが伝わってくるなと思いました。今までのイメージと実際に撮影をすることで歌舞伎町に対するイメージに変化はありましたか?

綱「この時も実際に歌舞伎町に行きましたけど、去年歌舞伎町がテーマの舞台をやっていて。ここ1年でトー横に携わる機会が多かったんですけど、イメージ的なものは大きくは変わらないです、悪い意味じゃなくて。やっぱり怖いとか自分が知らない世界ってイメージをもっていて、それは変わらない。舞台の方で歌舞伎町に行った時も映画に出てくるような子達がいっぱい居て、僕が見てるとすごく睨んでくるんです。よそ者はどっか行け!みたいな目で見てくるんですけど、それは自己防衛的なものなのかなって。この役を演じているからかもしれないけど、なにかできることはないかな?っていう感情になるんですよね。僕にとっての居場所はたくさんあるけど、この子達にとっての居場所はただただ今は歌舞伎町にあるってだけで。変な偏見をもちすぎるのはよくないなっていうのはこういう作品に携わっているとよく思いますね」

―綱さんより年下の24歳の監督っていうところで、刺激を受けたことはありますか?

綱「秋葉さんは最高ですね! 大好きなんですけど、撮影してるときにすごく楽しそうなんです。睡眠時間とかもなくて大変なはずなんですけど、現場で相談しにいってもすごく紳士的に答えてくれるし、いいシーンが撮れたら、うわ!めっちゃいいやん!とか言ってくれる若々しさがあります(笑)。一緒に作ってて、現場にいるみんなのモチベーションを底上げしてくれるような監督だなって思いました。監督によって現場の色も変わると思うんですけど、秋葉さんの色が僕はすごく好きでした。今回は俳優と監督っていう立場でお仕事をしましたけど、ひとりの人間としてすごく素敵な人だなって思いました」

―映画の見どころや魅力、印象的なシーンを教えてください。

綱「映画を観て思ったのは、日和と飛鳥の2人のシーンがめっちゃリアルだなって思いました。会ったばかりでゲーセンに行ったりとか。僕にはその感覚がないんですけど、いるよなって。2人の傷も感じたけど、一瞬一瞬を楽しんでる2人が僕は嬉しかった。これは僕としてなのかエドとしてなのか分からないですけど、そういう感情を2人のシーンで感じました。今回この作品は歌舞伎町やトー横の話をしてますけど、全体のテーマは居場所だと思っていて。居場所がある人、ない人がいるというと難しいんですけど、僕は誰にでも居場所はあると思っていて。それが家族なのか友達なのか分からないですけど、自分の身の回りの物理的なものじゃなくても居場所というものを大切にしようと思ってもらえたら、この作品に出会えてよかったって思います」