Jennifer Lee
ジェニファー・リー

インタビュー

『ウィッシュ』製作・脚本 。1971年10月22日、ロードアイランド州生まれ。『シュガー・ラッシュ』(12)からウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ作品に参加。『アナと雪の女王』(13)で本作の監督クリス・バックと共同監督を務めた。現在、同スタジオのチーフ・クリエイティブ・オフィサーを兼任。


ウォルト・ディズニー・カンパニー100周年記念年。パークやグッズなどのキャンペーンでご存じの方も多い、この一大祝祭ムードの最後を締めくくるのが、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ最新映画『ウィッシュ』だ。

『アナと雪の女王』の製作陣による、ディズニーらしいミュージカル。この脚本を担当したのは、“アナ雪”で共同監督を務め、現在は同スタジオのクリエイティブ部門トップとなったジェニファー・リー。「この企画は『アナと雪の女王2』の制作中から始まったんですよ」と振り返る。

「その当時、私は“アナ雪2”のことでいっぱいいっぱいだったんですが、“100周年が近いけど、何かやるんだよね?”と、CEOのボブ・アイガーから声をかけられてハッとしました。

そこからは長い道のり。企画の初期段階では『ウィッシュ』ではなく『ドリーム』というコードネームでしたが、ディズニー・アニメーションの100年の歴史を振り返る意味もある作品なので、最終的にこのタイトルになったんです」

王様の魔法によって全ての願いを叶えてくれる夢のような国が舞台。でもじつは、その王は民からその願いを抽出することで、人々を服従させており、それに気づいた少
女アーシャが「どげんかせんといかん!」と立ち上がる、という物語だ。モデルになったのは地中海の島々。

「あらゆる文化が交差し、多様な人が集まる、という設定を活かすにはどこがいいかと調べ、地中海の離島になりました。あのエリアの文化はとてもユニークですし、歴史も長く、またスペインの影響を大きく受けています。リサーチ旅行は監督達が行ってくれたんですが、非常に興味深かったですね。私はあいにく行けなかったんですが……。あぁ、“アナ雪”のときも行けなかったんですよ!(笑)」

100周年記念作品にふさわしく、過去の名作を彷彿とさせる歌やエピソードがふんだんに盛り込まれている本作。夢を持つことが、人生を豊かにする、というメッセージから、ディズニー映画の冒頭に必ず流れる「星に願いを」を思い出す人も多いだろう。

「数々の名作へのオマージュはたっぷり。でも、過去を振り返るばかりではいけませんよね。だから、この作品のミュージカル部分は若いクリエイターを選んだんです。重要な劇中歌「This Wish」は、ジャスティン・ビーバーやエド・シーランなどの楽曲を手がけたジュリア・マイケルズにお願いしました。彼女はまだ30歳だけど、15歳からこの仕事をしていて、若くてもキャリアは充分ですし、ディズニーミュージカルを観て育ったんですよ。ディズニーのキャリアの未来の懸け橋になる、と信じています」
ウィッシュ

ウィッシュ

ウィッシュ

『ウイッシュ』
story:統治する王の魔法で、民の「願い」が叶う国ロサス。王の従者になろうと面接を受けたアーシャは、そこで王が「願い」の選別をしていることを知ってしまい……。

監督:クリス・バック、ファウン・ヴィーラスンソーン/製作・脚本:ジェニファー・リー/声の出演:アリアナ・デボーズ、クリス・パイン、生田絵梨花、福山雅治 ほか/配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン/公開:12月15日より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

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