Q.自分が苦手だなと思う人とのコミュニケーションはどうやって取りますか?私は逆に何とかコミュニケーションをとらないとと思って毎回気疲れしてしまいます。

🍑「究極で言ったら、極限までいい人になる。もう全部相手に合わせて 『それ、めっちゃいいですね』とだけ言って、自分の意見を言わないというのを僕はやりますね。苦手な人との会話を続けることによって、自分がイラッとしたくないんですよ。本当にいいなと思うときも『めっちゃいいですね』と言いますけど。

自分とはそんなに合わないんだろうなって思ったら、自分の中に入らせないみたいなイメージです。でも、『もう無理です』というシャッターじゃなくて、シャッターの前に俺が立ってる、みたいなイメージ。そこでしゃべるけど、こっちに入ろうとしたら『いやいや、また今度でいいですか』ってやるとめっちゃ楽だと思う。なので、悩んでる人はシャッターの前に、別の人間を置いておいて、おさんと店員さんぐらいの感じで接してあげると、自分の『影』の部分にはガッと落ちていかないんじゃないかなと思います」

――もう少し軽めな『合わない感』、たとえば触れてきたカルチャーや価値観が違うなという場合はどうしていますか?

🍑「自分の勉強に充てるイメージですね。多分、それって嫌な『合わない』じゃないじゃないですか。  自分たちの生きてきた道のりが違うから合わないということは、もちろんメンバーでもあります。『こういう音楽が好きで、こういう見せ方が好き、なるほどね』って、でも俺は『ここではかっこよく見せたいんだけどなぁ』と思ったときに、『じゃあ、なんでそういう発想になってるんだろう?』と考える。『この人を応援してくれているファンの人たちは、多分、そういうのが見たいんだろうな』、(その一方で)『自分のことを応援してくれるファンの人たちは、こっちのほうが見たいと思ってる、じゃあ、これらをがっちゃんこして、どっちも表現できるのはなんだろう』と自分に足りないものを逆に吸収した後に出てくるアイデアみたいなのが、自分の中でも楽しみになってきます。自分にないところを持ってきてくれる人の意見を吸収して、それを混ぜて作ってい。勉強ですよね」

――異なる文化も価値観も吸収して、変化(へんげ)していく。この連載の本質的な部分をお聞きしたように思います。

🍑「そうですね」