美容整形というセンシティブな題材に真正面から切り込みながら、そこで働く医師たちの信念や葛藤、女性同士の関係性を描くNetflixシリーズ『ダウンタイム』。タイプの異なる美容外科医・沼田文と遠山凛を演じるのは、松岡茉優さんと仲里依紗さん。医療現場への入念な取材を重ね、リアリティーを追求した本作。
撮影を通して二人が感じた美容医療の世界、互いの芝居から引き出された新たな感情、そして自分らしく美しくあるために大切にしていることを聞いた。

美容整形だけでなく、それぞれの成長を描くシスターフッドの物語
――美容整形を扱う攻めた作品。まさにNetflixならではの作品ですが、最初に台本を読んだときは、どのように感じましたか?
松岡茉優(以下、松岡)「美容整形という題材だけでなく、生き方の違う二人の女性がそれぞれ成長していく物語。シスターフッドが主軸にあるところに特に惹かれました。Netflix Japanが初めて描く美容整形という題材の中で、仲里依紗さんと共闘できることがすごく楽しみでした。私も視聴者として楽しませていただいた近年のNetflix Japanの作品群でも類を見ない作品になるのではと感じました」
仲里依紗(以下、仲)「私はもともと美容が好きで、SNSの縦型動画で最新の美容機器や施術を見たり、自分で調べたりすることも大好きなんです。美容医療というと、みんな韓国へ行くイメージも強いじゃないですか。だから、韓国よりも日本でこういう題材の作品をやるんだということがうれしくて、『ついに来た!』と思いました。日本では避けられがちなテーマもたくさんあると思います。その中で、美容整形という題材を前面に出した作品に携われることが、すごくうれしかったです」
クリニックの動線から二重幅の違いまで。現場で学んだ美容医療のリアル
――お二人は美容外科医を演じています。手術シーンや医療器具の扱いについて、どのような準備をしましたか?
松岡「作品の全面監修をしてくださった高須クリニックにて、直接指導を受けました。診察室や、先生方の荷物が置かれているバックヤード、急いでいるときにどこを通るのかといった院内の動線など、働く側ならではの目線で詳しく教えてくださいました。どういう診察が行われているか、という実習では二重幅整形において、ミリよりも小さな差で目元の印象が変わることがすごく勉強になりました。それだけ、患者さんとの会話が大切なのだなと」
――取材を通して、特に驚いたことはありますか?
松岡「模擬診察を見学させていただいたのですが、皆さん説明がとても上手で、施術に対する不安だけでなく、心の揺らぎも受け止めてらっしゃいました。中学生や高校生の患者さんもいらっしゃるそうですが、あれだけ真っすぐに説明してもらえたら、自分が望む治療への理解も深まるでしょうし、安心するだろうなと思いました。また、美容外科医さんによってはタレント的な要素もあって、『自分がきれいになりたい』という気持ちだけでなく、“推しに課金する”ような感覚を抱く患者さんもいるそうなんです。推している先生の売り上げに貢献したいという。自分の知らなかった状況が他にもあって、もっと勉強しなくてはと思いました」
仲「私も、今はSNSの使い方を含めて美容外科医の見せ方がすごく大切なんだと感じました。技術だけでなく、言葉で安心させる力や、自分自身をプロデュースする力も必要なんだなと思いました」
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