3月4日(金)公開の映画『余命10年』は、 スウィートガール全員に観てほしい、 感動のラブストーリー。W主演となる小松菜奈さん、坂口健太郎さん、 大人気のおふたりがスウィートに登場♡ 映画の感動そのままの、 激エモトークを聞かせてくれました。
スペシャルインタビュー
「台本どおりでなく、生まれてくるものを大事に」
―原作と脚本を読んだとき、どう感じましたか?
小松 小坂流加さんの原作を読んだとき、あるくだりが印象に残りました。それは「誰か背負ってと投げやりになったこともあったけれど、やっぱり誰にも背負えないのがそれぞれの人生だから」。
だから原作の方は、創作があるだけに彼女のリアルな本音と、そうであってほしかったいう願望のはざまを書いているのかなと思って。映画化するときは彼女の叶えたかったものを私たちで少しでも叶えたいなと思いましたし、脚本にしてもかなり前の段階から色々お話させていただきました。茉莉のセリフを読むと何か泣けてしまうというか…… そういう台本って貴重だなと思います。
坂口 そうですね。だから、僕が演じた和人は実在はしてないけど、本当にこういう人が存在してるっていうのを見せるのがすごく難しいと思いました。
決定稿っていうものがほぼなかったような感じで、色んなシーンを撮ってみてから固めようかというように、台本どおりではなく、環境に身を置いてみて、生まれてくるものをこれほど大事にした作品は珍しいですね。こんな演技をしようとか、こんなアプローチをしようということが全然なくて、むしろそのままむき出しでいることがすごく大切だったんです。
最初、本を読んだときはすごく美しい本だなと思ったんですが、生身の人間がお芝居をして、藤井監督の演出が入ったときに、パーッと色とりどりになっていく感覚があったのが印象的だったな。
―坂口さんは『そして、生きる』、小松さんは『糸』でも、同じ役を10年分くらい演じてきていますね。
坂口 そうだ。『糸』もそうだったね。
小松 そうそう でも『余命〜』は約1年かかっての撮影だから特別。それぞれみんな他のお仕事もしていたから、『余命〜』の現場に戻ってくるとき、前の作品を引きずらないように頑張らなきゃと思いましたね。
―役作りを断続的に持続させるのは難しそうですね。
小松 私はそれより減量が大変で。減量すると、からだだけでなく心まで細くなっていくんですよ。ちょっとカリカリしてくるっていうか、五感がすごい鋭くなっちゃって。
私が演じた茉莉も、病期が進行してやせるとともに、食事制限をしないといけない役だったから、メンタル面で辛い部分もありました。
坂口 僕は四季を追いながら撮れることっていうのが、すごくありがたかったですね。ただ、それが1年の話じゃなくて10年の話だから、時系列通りに撮れないことは難しかったです。
和人は茉莉に会った事によって救われて、成長し、茉莉を命の恩人と思っています。だから、僕が和人を長い期間演じ続けるうえでは、紆余曲折あったとしてもひたすら茉莉のことを思ってる、なるべく長く茉莉のそばにいたいっていう和人の気持ちを念頭においてましたね。
プロフィール
小松菜奈/こまつなな
1996年2月16日東京都出身。2008年にモデルとしてデビュー。14年映画『渇き。』で本格的に女優デビュー後、数々の映画に出演している。
シャツ¥98,560、ドレス¥73,700、パンツ ¥65,450(全てNanushka/ヒラオインク)、 ブーツ¥106,700(FREE LANCE/LYDIA)、ピアスはスタイリスト私物
坂口健太郎/さかぐちけんたろう
1991年7月11日東京都出身。14年映画『シャンティデイズ 364日、幸せな呼吸』で俳優デビュー。その後俳優として頭角をあら わし、数々のドラマ、映画で主演を務める。
作品概要『余命10年』
3月4日(金)全国ロードショー
配給:ワーナー・ブラザース映画
原作:小坂流加『余命10年』(文芸社文庫NEO刊)
監督:藤井道人
脚本:岡田惠和 渡邉真子